魔王の息子が勇者ってそんなにオカシイですか?
@NIAzRON
第1話驚異の誕生
【セイントブレイド】
そう呼ばれる組織があった。
人類が魔法を覚えて何百年と経ち、今では魔法は当たり前の物となっている。
だが、時代と共にその魔法を使って悪い事をする輩も増えてきた。
国はその人達の事を【
その魔堕を力を持って静止するのが【セイントブレイド】だ。
セイントブレイドは一つの組織名に過ぎない。
その中でも1番優秀だと言われてるチームが【ジェネ隊】だ。
ジェネ隊は総勢5人の少数チームで一人一人がセイントブレイドの隊長を務めれる程の実力者だと言われている。
そんなメンバーを纏めるリーダーがジェネさんだ。
彼の伝説的なエピソードは後世に語り継がれると言われており彼に憧れる人が後を絶たない。
ジェネさんは単純に力が強いだけじゃなく頭も回り常に適切な行動をとる。
リーダーでありブレインであるわけだ。
次に人気なのが特攻戦士リオートさんだ。
彼は常に前線を任せられ後ろに続く仲間達を信じて突っ切るタイプ。
そしてそのリオートさんと相性が良いのは、動く砲台カイネさんだ。
彼女は中距離〜遠距離の攻撃を得意とし前線を突っ走るリオートさんと共に戦場をかき乱す。
この二人が居れば大体の事は解決するとまで言われている程のゴールデンタッグだ。
次は
彼女の魔法はどれもが強力で、最も得意とするのが広範囲呪文だ。
数いる敵を瞬時に一掃する強力な魔法で、これを使える戦士は中々居ない。
最後に単独行動のメシアさん。
彼は二つ名の如く単独行動を得意とする。
と、言っても統率の取れた単独行動だ。
表で他の4人が暴れてる隙に中から敵を崩壊させていく。
それを可能としているのが、メシアさん得意の変化呪文だ。
こうして揃った5人のチームが【ジェネ隊】だ。
この世界に住む人なら一度は憧れただろう。かく言う僕も憧れたクチだ。
だからこそ僕は非常に悲しい。
だってそうだろ?
「これがジェネ隊ってやつですかぁ?」
僕は足元に転がる人物に言い放つ。
この男以外にも他に3人倒れている状況で更に僕は言葉を続ける
「ジェネ隊が滅べばこの世界を貰ったも当然!!僕は悲しいですよ。あんなに恋い焦がれたジェネ隊が、まさかこの程度とは」
地べたに転がる男は自分の周りを見た。
周りには動かなくなった者が3人。
自分がなんとかしなくちゃ…そう思い力を入れ立ち上がろうとするもそれが出来なかった。
「そんな状態で動こうとするなんて…また伝説が増えますねぇ。足をもがれたのに立ち上がろうとしたって伝説が!!!」
「クハハハハハハハ」
僕は笑い声をあげる。
こんなに気分が良いのはいつ以来だ?
「ま……だ…だ」
人が気持ちよく笑ってるのにまだ希望はあると言う顔をしながら何か言ってるジェネさんに僕は聞き耳をたてる。
「かな…らず…俺の仲間…が、お前を……たお…す…」
その言葉を聞き僕は{ふん}と鼻で笑う。
その時、僕の通信機に仲間から連絡が入った。
僕はその報告を聞き{にや}と笑う。
「良い事を教えてあげるよ。今仲間から入った情報なんだけどね?僕の仲間に化けてたメシアさんを殺したってさ♪」
男の顔が絶望に染まる。
先程抱いていた希望はメシアさんだったのだろう。
でもざ〜んねん♪死にました♪
「あれ?ジェネさん死んじゃった?」
「ま、楽しい物見れたしいっか♪じゃあ、この国頂きますね♪」
こうして魔界と呼ばれた国が誕生した。
その国は魔王【ケアル】が支配し悪人しか居なかった。
だが、まだケアルは知らなかった―――
――その2年後に生まれた自分の息子にジェネの魂が宿る事を。
魔王の息子が勇者ってそんなにオカシイですか? @NIAzRON
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