第16話 1日の終わり

さて、新しいスキルも身に着けたし、これで準備は万端だな!


【さてどうする?もう日が暮れてきたが、まだ戦うか?】


あっ、もうそんな時間?思ったよりスキル選びに時間がかかったな。まぁ1個1個ノキアに説明してもらったから、仕方ないかもしれないけどさ。


「うーん今日はもう戦いに行く気分じゃないな。明日は月曜日だし、学校がある。」


そういやまだ宿題やってなかったな。早いとこ終わらせないと…


【学校…学び屋か。】


そんな俺の言葉にノキアはどこか遠い目をした。どうしたんだ?


「なにノキア。なんか学校に思うところでもあんの?」


【いや、私が作られたとき、仲の良かったオリジンがいてな、その者のことを思い出していた。】


仲の良かったオリジン…友達ってことか?あれ、そういや…


「オリジンは作られたデータって言ってたよな。その作ってるやつって、1人が1つのオリジンを作ってるのか?」


【ん?いや、それは人による。1つのデータしか作らない者もいれば、たくさん作っている者もいる。だがなぜそんなことを聞く?】


「いや、仲のいいオリジンって言ってたけど、ノキアは公園で出会った、えーとアレクってやつを知らなかったじゃん?だからオリジンは他のオリジンを知らないと思ったけど、その仲のいいオリジンのことを知ってるのなら、その人とノキアは同時に作られたのかなって。」


そう。ノキアはアレクのことを知らない感じだった。でも仲のいいオリジンのことを思い出すってことは、ノキアはオリジンのことを全員知らないわけじゃないってことだ。もしかしたら、そこから何か相手の情報を掴むことができるんじゃないかと思ったんだが…そんな俺の思いにノキアは目を丸くしながら


【…本当にお前は時々的を得たことを言うな。そうだな。私が知っているオリジンは全部で3人だ。全員騎士だが、1人は小柄ですばしっこいが少しドジを踏むところがある少女、フェイ。2人目は女癖は悪いが約束をたがえず忠義に熱い男、ガーネック。最後に真面目だがそれゆえに頭が固く、少し口うるさい男、ソルシュ。以上だ。】


口うるさいのはノキアも一緒だと思うんだけどなぁ…でも、そっか。


「その3人とはほんとに仲が良かったんだな。でも、もし戦うことになったらどうするんだ?躊躇ちゅうちょしたりするのか?」


【まさか。戦いに情けは無用。私たちがオリジンデータとしてバラまかれる時に伝えた。たとえ友だとしても、正々堂々決着をつけると。】


「そっか。」


やっぱそこら辺は騎士って感じするなぁ。もし俺が仲のいい相手と戦えなんて言われたら絶対に戸惑うもん。


「そんじゃ飯食ったら、宿題やって寝るか。」


んじゃ弁当でも買ってくるか。あっそういえば…


「ノキア、さっき聞いたけど一応確認。?」


【ああ。使。】


「そっか。それじゃあノキア、今日はもう電源を消るよ。また学校が終わったらつける。」


【わかった。ではその時まで。】


ブツンッ


俺はスティアの電源を切った。さて、そんじゃ近くのコンビニ行って弁当買って宿題やって学校の用意して寝るか。

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