第12話 帰宅
2回の対戦を経て、ようやく俺たちは家に帰ることができた。
「や、やっと帰ってこれた…」
まだ2回しか戦ってないのに、なんかすげー疲れた。やっぱ頭を使うと予想以上に疲れるんだな…
「ゼクトを使った戦いは目の前で戦いを繰り広げる。たとえ危害はなくとも、緊張で体が疲れたのだろう。」
…いやそれだけじゃないね!頭を使ったのも疲れの原因だね!…まぁいいか。
「それよりも、いろいろ聞きたいことがある。まずスキルについてだ。使うタイミングはノキアに任せるから、どんなスキルを組み込んでるか教えてくれ。」
【まぁいいだろう。先ほどの
「そう!
【待て。スキルの件はともかく、私たちが負けたらどうなるか知っているのではないのか?】
え?俺聞いたことないよ?
【貴様…説明書を読んだと言っていただろう。】
え?そんなこと書いてあったっけ?俺は説明書を広げてもう一度確認してみた。
【プレイヤーがつけれるスキルは全部で5種類となっていますので戦いによってスキルを変えていきましょう。そして、このゲームでは持ちキャラクターは一体と決められており、そのキャラクターがやられない限り新しい召喚は出来ません。キャラクターにも種族や属性といったものがありますが、個体差といったものはありませんので安心してください。】
あっここか?え?消える?
「消える!?え!?それって、もうこのゲームに出てこないってことか!?」
【オリジンはな。イミテーションの私は出てくる。やはり読んでなかったのか。】
「いやいやいや!なんでそんな冷静なんだよ!消えるんだぞ!?」
だがノキアは焦った様子もなく
【私はデータだ。消えると言われても、もともと私はいないようなものだ。だからこそ存在のあるものに焦がれるんだ。】
…そっか。ノキアがこの戦いに必死なのはそういう理由があるのか。
【私が負けたところで、貴様になにか影響があるわけではない。まぁ有名になるチャンスは減るだろうがな。】
「…そうかもしれないけどさ、ノキアがいなくなるのは悲しいよ、俺。」
そうだ。たとえ見た目が好きなタイプじゃなくても、せっかくできたパートナーなんだ。いなくなるのは、やっぱ嫌だよ。
【…ふん。とはいっても、むざむざ消える気持ちはない。そのためには、多少なりとも役に立ってもらうぞ。】
「わかってるよ。あっ!でもさっきのガイみたいな卑怯な手段はとらないぞ。俺。」
【当然だ。もしもアスカがそんなことを言いだしたら、首に剣を突きつけるところだった。】
おいおい、突きつけてもオリジンは俺を攻撃できないだろ。…あれ?そういえば…
「いま、俺のこと貴様じゃなくアスカって…」
【さて、付けるスキルの説明だったな。まずは
ちょっと!聞いてる!?おいって!
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