第2話 神の定義
神とは、宇宙進出事業の作戦司令部のことであり、宇宙にも地球にもたくさんあるので、当然、多神教である。
神が宇宙作戦司令部であり、宇宙にも地球にもたくさんあることに気付かないうちはまだ神を知ったとはいえない。
ただの宇宙飛行士を神だと思っているうちは、宇宙へ行ってもあまり効果がないだろう。
嗚咽して泣いたことのないものなど、たぶん宇宙進出事業がどれほど困難か気づいたことがないのである。
人類の最高拠点とは、多神教の連絡会議室である。
多神教の連絡会議室のことを「神」と呼ぶ一神教もあるかもしれないが、連絡会議室はたいてい意見の相違があるので、その時全員一致で議決されてなければ、まず「多神教の連絡会議室」が意見の一致をしたことがないし、一度、多神教の連絡会議室が全員一致して議決したくらいで、その会議室がずっと最高司令部だと考えるものは、宇宙の様々な宇宙進出の作戦司令部の邪魔である。
とりあえず、ぼくが重視しているのは、神学と遺伝学と教育学である。
これがいつぼくのところに報告書が届くのか待っているのである。
宇宙進出の作戦司令部より快楽を持ってる快楽主義者がいても別にいいけど、
なんかむかつくからやめてくれ。
神学の量とは、宇宙進出の作戦司令部は「あなたにはこれくらいしか教えるつもりはありませんよ」という量である。
また、神学の量は、宇宙へ進出しても宇宙船からの報告はこれくらいしか故郷の星へ帰ってきてませんよという量でもある。
宇宙事業から帰ってきて良い報告書を出して始めて神学は増える。
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