悼みの季節
あなたの生きる今日に
また悼みの季節がやってきた
痛みはあなたの母のもの
父はあなたの痛みであって
あなたも誰かのこどもだったと
何年もかけて
ながく思い出し続けている
あなたの痛みが終わることが
ひとつの季節が終わることが
どれほど待ち望まれていたのかを
今は分かりようもない
あなたの生きる今日に
また悼みの季節がやってきた
長い時間も短い時間も
すべてを捨ててきたことを
忘れ続けることこそが
あなたの悼みなのだろう
あなたの悼みが終わっても
あなたがそれを悼んでいたということが
なくならない
空はあらゆる煙を含んで
すべての傷を受けながら
忘れられない青色に光る
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます