回向の街
数年越しに訪れた街は明るくて
改札口が速やかに僕を吐き出したあと
幾度かのまばたきが必要だった
あかいライトがほつほつ灯り
僕はいっそう戸惑った
業種も知れない客引きは
駅前オブジェと同じように回る
口々に押し黙る
一度も見た事のない人々が
ここは昔からそういう街だったよと
言葉を耳の後ろから
のったりと吐き捨てて行った
僕はもう一度まばたきをして
ため息をついた反動で
のったり街へと潜って行った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます