光よ君よ




君よ、どうして人のみが

光を光と呼ぶのだろう

君よ、どうして人のみが

歴史の上に産まれるのだろう


完全なものはまるくあらねばならず

またまるくあらねばならず

そしてまたまるくあらねばならないという

手ひどい裏切り

すべて産まれ落ちる初めてのものは

母のものではなく

父のものでもなく

そのもの自身の変調によって区別されゆく

これこそが

生命が行う裏切りの

そのうちで最も救いようのないものなのだ


君よ、光を光と呼んで

踏みにじりながら産まれた最初の君よ

どうして人が、すべてが君のようだと

思い上がることができたのだろうか



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