羽化よ白濁




取るに足らない水底の

泥は緩やか緩やかに揺れる

ここでは

空は低く

世界は狭く

蛙共すらそそくさと

這い出していく


ここでは

水はますます温く

底はますます無意味になる

泥はますます緩やかになる


しかし

どうにも

白濁をする

ぼくの背中はすこしずつ

空を目指しているようだ



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