薄紫の
マンホールを踏む硬い踵が
鋭く冴えた音だけ遺して
朝の都会へ没していく
薄紫の音だけ遺して
何より遠い別れの濁音
何より震える決別の声
マンホールを踏む硬い踵の
音階はきっと14個
電車に乗って行ってしまう
足音はきっと14回
あなたを見送ってしまうだけ
マンホールを踏む硬い踵は
歩き去るだけ遠離の音色
紫色したあなたの楽音
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