君は片翼




朝日が昇ったのを見てから君は

巣立ちの準備を始めた。

東の空はひとつとして教育的な示唆を含まず

ひたすらの光、

ひたすらの太陽、

ひたすらの熱をもって

君の孤独を照らしだそうとするだろう。

指の間に濡れている

それは真実、まぎれもなく

誰にも見られずにいるうちは。

墜ちていくような君を見て、

いつか誰かが云うだろう

あわれだね君は。

君は片翼。



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