拳ほどの

拳ほどの雹が降ったという

遠い街の出来事

空から落ちた氷の拳は

ほんの幾つかの窓を割ったというニュース


 を観る俺は

 俺の冷えきってかじかむ拳には

 ろくに力も入らない

 世の中への怒りばかりを溜め込んだ

 能無しの右腕


悶々として見上げる 未だそらは蒼

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