彩り鮮やか、水晶鶏のオーロラソース和え
暑くとも腹は減る。それは自然の摂理である。そして、暑さで体力が落ちているときほど、しっかりと食べなくてはいけない。
けれど、暑さに敗北している状態では食欲が落ちる。いつでも元気にもりもり食べる大食い組はともかく、元から食が細い小食組などは暑さで食欲が落ちるとちょっと健康が心配になるレベルでヤバいときがある。食事は健康の基本である。
そんなわけで、
「せめて冷たければ食べやすいかなぁ……。お肉で冷たくても美味しい料理……。お肉で……」
「何唸ってんだ?」
「あ、ウルグスお帰り。勉強終わった?」
「終わった」
一人で唸っている悠利にツッコミを入れたのは、本日の食事当番であるウルグスだった。そんな彼に悠利は何を悩んでいたのかを説明した。暑さで食欲が落ちている面々でも、美味しく肉を食べて貰える料理はないだろうか、と。
悠利もそんなに食べる方ではないが、それでも食べることが好きなので暑くても何だかんだでご飯は食べる。なので、食べる気すら失せるような食の細い面々対策に悩むのだ。
一通りの説明を聞いたウルグスは、なるほどなぁと呟いた。彼は育ち盛りかつ大柄な体躯を維持するためにもりもり食べる少年だ。暑かろうが寒かろうが、とりあえず肉は食べたい。小食組の気持ちはさっぱり解らない。
解らないが、それでも、料理当番なので悠利と一緒に悩んでくれる。レシピを知っているわけではないが、今までに食べた料理を思い出してヒントがないか考えているのだ。良い子である。
しばらく考え込んでいたウルグスは、ふと思い出したように口を開いた。
「なぁユーリ、冷めても美味いっていうなら、水晶鶏は?」
「え?」
「ほら、アロールの実家行ったときに作ったじゃねぇか。アレ、冷めても美味かったし」
「確かに、水晶鶏なら冷たいし鶏むね肉だからさっぱりしてるし、いけるかも」
ウルグスお手柄!と悠利は嬉しそうに笑った。褒められたウルグスはおーと気のない返事をしている。しているが、その耳がちょっと赤かったので、多分照れ隠しだ。素直に受け取れないのは、思春期の少年あるあるかもしれない。
作るものが決まったら、悠利の行動は早かった。冷蔵庫から肉を取り出して、大量のそれを適切な大きさに切る必要があるからだ。
「ウイングコッコ?」
「うん。丁度むね肉がいっぱいあるから」
「了解。皮は?」
「皮は全部剥がして。食べやすい大きさに切って皮だけ焼いたらおつまみになるから」
「おつまみになるのか……」
「なるらしいよ」
お酒を飲まない悠利にはよく解らないが、まぁ、焼き鳥屋さんで鶏皮を頼むようなものなのだろう。軽く塩胡椒をしてカリカリに焼いた皮は、十分におつまみになるのである。多分。
今日は水晶鶏にするので、皮がない方が良いのだ。なので、二人はせっせと皮を剥ぎ、余分な脂も丁寧に取り除く。美味しく食べるにはこういう一手間が大切なのである。
いらない部分を全て取り除いたら、後はカットするだけだ。火が通りやすいように、また、食べやすいように、そぎ切りにしていく。そぎ切りはウルグスも出来るのだが、よく食べる少年は気を抜くと大きく切りがちなので、時々悠利からツッコミが飛んでいた。
食べ盛りの少年としては、肉は大きいのをばくっと食べたいのかもしれない。しかし水晶鶏は茹でなければいけないので、なるべく大きさは揃えた方が良いのだ。あと、単純に小さい方が食べるときに持ちやすい。
何故なら、片栗粉でコーティングした上で茹でる水晶鶏は、ぷるぷるしているからだ。あまりに大きすぎると、お箸で持ったときにつるりと落ちてしまう。そういう意味でも、あまり大きくない方が良いのだ。
切り終えた肉は、ボウルに入れる。大量のお肉がどーんとボウルの中に鎮座している光景は、なかなかに迫力があった。
「味付けは?」
「塩胡椒は下味程度に少しだけ。お酒も少しだけ」
「……味、薄くないか?」
塩胡椒をがっつりするならばその味で食べると言われて納得できるが、下味程度に少しだけと言われるとちょっと気になるらしいウルグス。まぁ、沢山食べる育ち盛りとしては当然の反応だろう。
そんなウルグスに、悠利はにこーっと笑った。とても晴れやかな笑顔だった。どこか嬉しそうですらある。
「ユーリ?」
「前回は他の料理の邪魔にならないようにシンプルな味付けにしか出来なかったからね。今回はこれがメインディッシュだから、しっかり味付けするよ!」
何故か物凄くウキウキしている悠利に、何でこいつこんなに嬉しそうなんだ?と思うウルグス。しかし、考えても仕方がないので、それ以上考えるのは止めた。しっかり味付けをするという言葉を聞いたので、安心したのもあった。
悠利の理由は、告げた通りだ。
前回水晶鶏を作ったのは、アロールの実家に皆でお邪魔したときの話。あちらで用意して貰った沢山の料理の邪魔にならないように、水晶鶏の味付けはシンプルに塩胡椒だけにしておいた。これなら邪魔にならないだろう、と。
しかし、そもそも水晶鶏は下味を付けた後、皿に盛り付けた後に何らかの味のソースをかけることが多い料理だ。むしろ、そのソースなりタレなりを自分好みにアレンジすることで可能性が広がる料理だと悠利は思っている。
なので、今回は好きな味付けで作れるということで、ご機嫌なのだった。割とそういう簡単なところで機嫌が良くなるので、悠利は結構チョロかった。
ボウルに入れた肉に塩胡椒と酒で下味を付け、しっかりと全体を混ぜ合わせる。味が馴染むまで少し置いてから次の作業なので、その間に鍋にお湯を沸かしておく。
「茹で上がったら氷水に引き上げて一気に冷ますから、そっちの準備もお願いー」
「ボウルで良いのか?」
「良いよ。冷めたら引き上げるから」
「了解」
大きなボウルに氷をガラガラと沢山入れて、そこに水をたっぷりと注ぐ。その状態で、まだしばらく時間がありそうだと判断したウルグスは、ボウルを冷蔵庫に片付けた。氷が溶けるのを防ぐためである。
勿論、途中で氷が溶けたら追加すれば良いだけの話だ。それはそうなのだが、今はまだ必要ないので冷蔵庫に入れたという感じだった。
お湯が沸くのを待つ間、悠利は手頃な大きさのボウルに片栗粉をどばっと入れた。以前作ったときはボウルに直接片栗粉を入れて揉み込んだが、意外とアレはダマにならないように注意するのが大変なのだ。
あの日そうしたのは、作業をするのが自分一人だったからだ。まず全ての肉に片栗粉を揉み込んでから、茹でる作業に入る必要があった。しかし、今日はウルグスと二人なので、手分けしてやれば良いという判断だった。
「何してんだ?」
「片栗粉を綺麗に付けたいから、別のボウルで塗してから茹でようと思って」
「……ってことは、俺が引き上げる役?」
「逆でも良いけど」
「そっちは任せた」
「はいはーい」
何だかんだで悠利と共に料理をするようになって経験を積んでいるウルグスは、飲み込みが早かった。良いことだ。役割分担で動くことの大切さと、即座に担当する作業が何か察することが出来るのは間違いなく成長の証しである。
互いの役割を理解した二人の動きは、スムーズだった。お湯が沸いたのを確認したら、悠利はボウルから肉を一切れ取って片栗粉を入れたボウルの中へ。全体に片栗粉を塗し、余分な粉を落としてからお湯の中へと入れる。とぷんと沈む姿は少し可愛く見える。
「だいたい、火が通ったら浮かんでくるから、そうしたら氷水に引き上げてね」
「ユーリは何するんだ?」
「ちょっとオーロラソース作ってくる!」
「……お、おう」
待っててね!と素晴らしい笑顔を残して、悠利は冷蔵庫へと小走りで移動した。常備しているマヨネーズとケチャップを手にして、ほくほく顔である。
オーロラソースは、ケチャップとマヨネーズを混ぜたもののことだ。《
悠利が今せっせとオーロラソースを作っているということは、目の前の水晶鶏の味付けはオーロラソースということだ。ぷりぷりつるりんとした食感の水晶鶏に、オーロラソース。外はつるりんとしているが、中は片栗粉のおかげで水分が逃げずにジューシーさを保ったままの肉に、オーロラソース。美味しい気配しかしなかった。
ボウルにマヨネーズとケチャップを入れて混ぜている悠利は、当然その美味しさを理解しているのだろう。とてもご機嫌だった。水晶鶏に使っているのはウイングコッコのむね肉なので、全体的にさっぱりしている。しかしそこにオーロラソースが加わるなら、問題ない。
そう、淡泊な味わいのお肉の淡泊な感じの料理であったとしても、ソースが濃厚ならばそれは食べ盛りの面々が大喜びするがっつりお肉のおかずに早変わりするのだ!……多分。
そんなうきうきの悠利を見ていたウルグスだが、ぷかりとお肉が水面に浮かんできていることに気付いた。浮いてきたら火が通っているという悠利の言葉を思い出し、ウルグスは肉を引き上げて氷水の中へと入れた。熱々の肉をわざわざ氷水の冷やすなんて変だなとちょっと思いながら。
「あ、ウルグス、お肉出来た?」
「今氷水に入れた」
「じゃあ、粗熱取れたら味見しようねー」
にこにこ笑顔の悠利の隣で、ウルグスはこくりと頷いた。悠利の手には、大量のオーロラソースが入ったボウルがある。随分沢山作ったなぁと思ったが、全員分と考えればそんなもんかとなるウルグスだった。
しばらくして粗熱が取れたのを確認して、水晶鶏を氷水から取り出す。ぷるぷるとしているのでちょっと掴みにくいので、箸ではなくトングを差し出す悠利だった。こういうときはトングの方が便利である。ちなみに、先端は柔らかい素材なので、肉を潰すこともない。
取り出した肉をまな板の上で半分に切って、それぞれの分の小皿に載せる。そして、その上に鮮やかな色合いのオーロラソースをかける。
「では、実食です」
「いただきます」
「いただきます」
きちんと食前の挨拶をして、二人は水晶鶏を口に運ぶ。つるんとした表面と、氷水で粗熱を取ったことでひんやりしていた。
口に入れた瞬間に感じるのは、オーロラソースの味とぷるぷるとした食感だ。しっかりと肉を噛むと、閉じ込められていた旨味がじゅわりと広がる。下味の塩胡椒は決して邪魔にならず、口の中で調和して味を調えてくれる。
片栗粉の衣で包まれていたことで水分を含んだままの肉は柔らかくジューシーで、二人揃って思わず笑みが零れる。オーロラソースの濃厚な味もあいまって、実に満足感があった。
「これ、美味い」
「しっかり味もあるし、これなら大丈夫かな」
「とりあえず確実にお代わりはする」
「……ライスもたくさん準備しておくねー」
ぐっと親指を立てるウルグスに、悠利はあははと笑った。ウルグスがこういう宣言をする日は、白米の消費量が大変なことになるのだ。最近は学習しているので、あらかじめご飯を大量に用意することにしている。
とにかく、味見で美味しいのは確認できた。下味も問題ない。なので二人は、協力して大量の水晶鶏を作ることにするのだった。冷やして置いておけるので、先に作っても大丈夫なのが利点です。
「ぷるぷるひんやりで美味しい!」
ぱぁっと顔を輝かせているのは、レレイだった。これ美味しいねぇとご機嫌で水晶鶏を食べている。オーロラソースのしっかりとした味を喜んでいるように見えるが、実は違う。彼女が大満足でもりもりと水晶鶏を食べているのには理由があった。
「……予想通り、冷たい肉だからすげぇ勢いで食うな」
「予想はしてたけど、予想以上に食いつきが凄いんですけど……」
「予想してたから、この配置なのか?」
「……です」
猫舌のレレイは温かい料理の場合はスタートが遅れる。逆に、常温以下の料理の場合は、最初からフルスロットルである。大食い娘はお肉が大好きで、今日も元気に沢山食べている。そう、沢山。
レレイが沢山食べるのは予想できていたので、悠利は同じテーブルに着くメンバーを厳選していた。厳選というか、良い感じのバランスに仕上がるようにという感じだろうか。
悠利とクーレッシュ、そして最後の一人はアロールだ。この配置の理由は、年齢相応に食べるクーレッシュ、ちょっと控えめな悠利、割と小食なアロールという三人にすることで、レレイの食事量とのバランスを図った感じになっている。また、それだけでなく、ご機嫌で食べ続けるレレイに容赦なくツッコミを入れることの出来るメンバーというのでもあった。
現に今も、中央の大皿に箸を伸ばしたレレイを牽制するように、アロールが大皿を自分の方へと引き寄せていた。きょとんとしたレレイが、不思議そうに首を傾げてアロールを見ている。
「アロール、何でお皿持っていくの?」
「僕とユーリがまだ殆ど食べてない。レレイは他の料理を食べてからにして」
「……あ」
「偉いぞ、アロール。まだ殆ど食べてないには俺も入れてくれ。俺も手が出せてない」
「あはははー。ごめんごめん。他のおかず食べておくね!」
てへっと言いたげな笑顔で謝るレレイ。彼女は基本的に裏表も悪気も存在しないので、こういう反応をされると仕方ないなぁという雰囲気になる。愛されキャラである。
まぁ、愛されキャラだろうと、自分達の分の肉まで食べ尽くされるのはやってられねぇというのがクーレッシュの本音であるが。身体が資本の冒険者だ。斥候職とはいえ、クーレッシュもお肉にはそれなりに欲求がある。
アロールと悠利はそこまで欲求はないものの、せっかくの晩ご飯である。美味しいご飯はちゃんと食べたいので、レレイを牽制してきちんと自分達の分の水晶鶏を確保していた。
そう、このメンバーならば、こういうやりとりが出来る。同じ小食組でも、イレイシアやロイリスにはこんな芸当は不可能だ。また、ヘルミーネだと口喧嘩に発展しそうなので、騒々しくなる。あまりにも騒々しくなると頼れるリーダー様の雷が落ちるので、要注意なのだ。
「それにしてもこれ、うちで作ってたやつだよな?味が違うのは何で?」
「そもそも、下味はあっさりめにして、色んなソースやタレで違いを出す感じなんだよね」
「なるほど」
「今日はオーロラソースの気分だったから、オーロラソースなのです」
味付けが悠利の気分で決まるのはいつものことなので、そうなんだーという雰囲気になるだけだった。それに、オーロラソースが美味しいのは皆が知っている。ケチャップもマヨネーズも美味しい。その二つを混ぜたオーロラソースの美味しさは格別だ。
ケチャップだけだったならば、甘さが口に残っただろう。マヨネーズだけだったならば、酸味の強さが気になったかもしれない。しかしオーロラソースにしたことで、酸味と甘味のバランスが丁度良くなり、かつ旨味がぎゅぎゅっと濃縮されて口の中に広がる。ご飯が進むおかずである。
片栗粉の衣がつるつる食感で、ひんやりとしているので更に食べやすい。熱々の肉は食欲が落ちているときには重く感じるが、味は濃厚でも冷たいお肉は良い感じに食が進むのだ。
それだけでなく、水晶鶏はむね肉を使用している。皮も脂も出来る限り取り除いているので、お肉自体はさっぱりとしている。だが、決してぱさぱさしておらず、片栗粉で包み込まれた状態なために水分も旨味も残ったままのお肉は、確かな満足感を与えてくれる。
「この食感が面白いよなー。つるつるでぷるぷるした感じが、普段の肉料理と違ってさ」
「片栗粉の衣が良い仕事をするんだよねー」
「前のシンプルな味付けのも美味かったけど、これもすげぇ美味いな」
「お口に合って幸いです」
くすくすと楽しそうに笑う悠利。本当に美味いぞ、と告げるクーレッシュ。アロールは特に感想を口にしないが、食事をしている口元が緩んでいるので美味しいと思っているのだろう。素直じゃない主の代わりに、彼女の足元にいた白蛇のナージャが鷹揚に頷いていた。……優秀な従魔は、可愛がっている主人が喜んでいることを悠利に伝え、また作れという圧をかけていた。優秀すぎる。
そんな悠利とクーレッシュの会話が途切れた瞬間に、元気な声が割り込んだ。レレイだ。
「とっても美味しいよね!」
「レレイ、ステイ」
「えー、まだー?」
「自分の分を確保するからちょっと待って」
「はーい」
気付けば、ほかのおかずをペロリと食べきり、ご飯のお代わりまでしてきていたレレイがそこにいた。大皿に箸を伸ばそうとするのを悠利が止めると、不満そうだ。しかし、その理由が皆が食べる分を取るためだと解れば、大人しく従う。実に素直である。
まだかな、まだかな、とうきうきを隠しきれないレレイ。……普段、猫舌ゆえに熱々の料理は冷めるまで食べられないことが多いので、気にせずもりもり食べられる冷たいお肉がよほど嬉しかったらしい。
レレイの逸る気持ちを理解して、三人はそっと自分の取り皿に水晶鶏を確保した。食べきれる分をしっかりと見極めて確保した後、そっと悠利は大皿をレレイの方へと移動させた。
「ユーリ?」
「どうぞ。好きなだけ食べて」
「……全部食べても大丈夫?」
「大丈夫だよ。僕達は自分の分を取ったから」
「そっか。ありがとう!」
ぱぁっと笑顔になったレレイは、嬉しそうに大皿から直接水晶鶏を食べる。がっついているように見えるのに、お行儀悪く見えないのが彼女の不思議なところだった。美味しそうにもりもりと水晶鶏を食べている。
噛む度に口の中に広がる肉の旨味。氷水で冷やされたことにより、ひんやりとしているのもまた、口を楽しませる。ぷるぷるとした表面の食感と、水分を含んだままの肉の弾力。それらを噛みしめるように、実に幸せそうにレレイは水晶鶏を食べていた。
元気よく食べているので、ちょこちょこ口の端にオーロラソースが付いている。それを指摘されてはペロリと舌で舐め取り、また美味しそうに肉を頬張る。見ているだけで美味しそうだなと解る食べっぷりだった。
「本当、レレイってよく食べるよね」
「まぁ、半分猫獣人だしなぁ、こいつ」
「食べた分、どこにいってるんだか」
「動くから、それで消費されてんじゃね?」
「世の女子に羨ましがられる体質だよねぇ」
アロールとクーレッシュの会話に、悠利はのほほんと感想を告げた。その言葉に二人はしばらく考え込んで、確かにと呟いた。世の中の女子は、美味しいとカロリーと体重の関係で悩むことが多いのだ。
レレイはその辺をまったく気にしないで食べているが、体質的なものなのか、単純に運動量が多いからなのか、凄まじい大食いの割にスマートである。スマートというのは少し違うか。適正体重の、良い感じに筋肉と脂肪のバランスが取れた感じなのである。……胸元はちょっと寂しいが。(当人は動きやすいので気にしていません)
そんな会話をしつつ食事を続ける三人の傍らで、「ライスお代わりしてくるね……!」とレレイがお茶碗片手に席を立つのが三回ほど繰り返されるのでした。ご飯多めに用意しといて良かったと思った悠利だった。
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