来訪者チェックのお手伝いです。

「うわー、凄い数の人ですねぇ……」


 城門の上から眼下を見下ろして、ずらりと並ぶ人の列に悠利ゆうりは感嘆の声を上げた。そんな素直な驚きを口にする悠利に、隣に立っていた衛兵の男性は小さく笑った。年の頃は四十半ば頃。鍛えられた筋肉が服の上からでもよく解る、熟練の衛兵である。日に焼けた顔立ちは男らしいが、決して不必要な威圧感はなく、どちらかと言えば友好的な雰囲気が漂っている。王都の城門を護る衛兵にしては、怖さが存在しない感じだった。


「普段でも人の出入りはそこそこ多いが、建国祭が近くなるとやっぱり桁違いだからな」

「なるほどー。だから、僕が呼ばれたんですね」

「あぁ、今日は一日よろしく頼む」

「こちらこそ、よろしくお願いします」


 男性の説明を聞いて、悠利はぺこりと頭を下げた。悠利は本日、アルバイトとして衛兵のお仕事を手伝うのである。

 悠利にその話を持ってきたのは、アリーだった。当人は物凄く嫌そうな顔をしていたのだが、鑑定士組合からの紹介状を持ってきた衛兵隊長に頼まれては断れなかったらしい。また、業務内容を聞いて、確かに悠利が適任だと判断したのもある。その代わりのように、悠利は「隣の衛兵の言うことをしっかり聞くこと」などという、遠足に行く幼子のような台詞を何度も聞かされたのだが。悠利なので仕方ない。

 今日の悠利の仕事、衛兵の手伝いの内容は、王都に入ってくる人々のチェックである。いわゆる検問みたいな感じだ。普段から身分証明書の提示を求められるのだが、建国祭の近づくこの時期は人数の多さに紛れて変な者が入ってこないように、鑑定士達の協力の下チェックが行われているのである。

 本日悠利がアルバイトを頼まれたのは、毎年この役目に従事している人物が体調不良で家から出られなくなっているからだった。その人物は腕が良いだけでなく人当たりの良い好々爺である。すなわち、衛兵に紛れて存在が消えるのだ。警戒されない人物とも言えた。


「ところで、本当に僕で良かったんですか?僕、こういうのするの初めてなんですけど」

「君の実力は鑑定士協会のお墨付きだし、この仕事を手伝ってもらえる人には条件があってな」

「条件、ですか?」

「有能そうに見えないところ」

「……はい?」


 男性の言葉に、周囲の衛兵達は揃って頷いていた。全員力一杯頷いている。ナニソレ?と不思議そうな顔をしている悠利を置いてけぼりだ。だがしかし、これは切実な現実でもあるのだった。

 いまいち解っていない悠利に男性は説明をしてくれる。二人並んで城門を降りて、今日の作業場所である城門前へと移動しながらであるが。


「例えば、アリーさんは凄腕だと俺達全員信頼しているが、今回の仕事は頼めない。あの人が衛兵の隣にいたら、やましいことを考えてる奴らは警戒するだろう?」

「あ……」

「今回必要なのは、有能だけどそう見えない、警戒されない人だ」

「…………なるほど」


 言われた言葉に納得してしまう悠利だった。自分が有能だとは思っていないが、自分の所持技能スキル【神の瞳】がチートだというのは解っている。その上で、どう見ても自分が警戒されたりするようなタイプではないことも。つまりは、要望にぴったり当てはまりすぎているのだ。

 アリーが悠利のアルバイトを許可したのもそこにある。とても重要な役目で、本来なら何をしでかすか解らない悠利を野放しにしたくはなかったのだろう。だがしかし、それと同時にアリーは悠利の能力をきちんと把握している。役目を果たせるのは間違いないのだ。


「君の仕事は、目の前にいる相手の身分証が間違っているかいないか、中に入れても大丈夫かそうでないかを判断することだ」

「了解です」

「身分証をチェックする俺の隣で椅子に座っていれば良い。そして、赤黄青の札をそっと俺に見せてくれ。その後はこちらで誘導する」

「解りました」


 仕事の流れを説明された悠利は、こっくりと真面目な顔で頷いた。悠利は基本的にぽやぽやしているが、大事なこととそうでないことを理解している。そして、今日自分が引き受けたアルバイトが重要任務だというのを理解したのである。

 ……ちなみにであるが、悠利の護衛を任されている従魔のルークスはと言えば、仕事が始まるまでの間、周辺の掃除をしているのだった。実にお掃除のしがいがあるのだ。うきうきと、キュイキュイ言いながら掃除をするスライムの姿は、衛兵達の癒やしになっていた。

 そんなこんなで、悠利が衛兵と今日の流れを確認している間に掃除を終えたルークスが、戻ってきた。あちこちぴかぴかにしてきたのでご満悦らしい。


「ルーちゃん、おかえり。お掃除お疲れ様」

「キュイ!」

「掃除しにくいところまで綺麗にしてくれたんだって?ありがとうな」

「キュキュー」


 悠利に労るように頭を撫でられ、衛兵の男性にお礼を告げられ、ルークスは嬉しそうに眼を細めて小さく鳴いた。ゆらゆらと身体を揺するのですら、喜びに満ちていた。

 その後、ルークスは悠利の足下にちょこんと収まった。作業台のようなテーブルの傍らに衛兵が立ち、その隣、テーブルにつくような形で悠利が椅子に座る。その足下に、ルークスがいるのである。テーブルの足下は見えないように布のカバーが掛けられているので、ルークスがいるのは外からは見えなかった。

 この場合、その方がやってくる人々のためである。城門の前に従魔タグを付けているとはいえ魔物がいるのは、誰だって驚くだろう。それに、従魔がいるというのは警戒される可能性もある。なので、ルークスは外から見えないようにされつつ、悠利を護衛するためにそこに居座っているのだった。

 多分、悠利に危害が加えられそうになったりとか、悠利から命令が出たら、ルークスは即座に動くだろう。だがしかし、そんなことにならないのが一番である。悠利としては、平和に穏便に、確実にアルバイトを終えて帰りたいので。


「それじゃ、列をコチラに誘導するぞ」

「はい」


 城門を潜って王都に入ろうとする人は数多いので、そのチェックをする衛兵や手伝いの鑑定士も交代制なのである。悠利達の準備が整ったので列をそちら側へ誘導し、今まで作業をしていた者を休憩させるのである。

 そんなわけで、悠利のアルバイト開始である。ルークスは足下で密かに張り切っているが、鳴き声は出さない。気づかれてはダメだと、隠密気分なのかもしれない。


「それでは、身分証の提示をお願いします」

「はい」


 悠利の隣で、衛兵の男性が身分証の提示を求めている。求められたのは商人風の壮年の夫妻だった。どちらも商人ギルドの身分証で、特に怪しい部分はないらしい。また、悠利の目から見ても怪しいところはなかった。

 と言うかそもそも、怪しいとかややこしい場合は、色判定が出るので解りやすいのだ。最初に悠利が色で何となく解ることを伝えた上で、見せる札の色を決めてある。何も反応が無ければ青。危険を示す赤が出た場合は赤。オレンジや黄色などの、赤ほど危険ではないが完全に安全でもない場合は黄。なので悠利は、そっと青札に手をやって男性に見えるようにひらひらと動かした。

 こくりと男性が頷き、夫妻に身分証を返却する。そして、あちらへどうぞと待っている他の衛兵へと誘導する。……この誘導先、一応全て個室なのだが、勿論向かった先によって天国と地獄が分かれる。赤判定の人々の場合は、誘導された個室には屈強な皆様と有能な鑑定士さんが待ち構えていて、尋問が開始されるのである。

 普段はそこまで大仰にはしないのだが、そこは建国祭前というので仕方ない。晴れの舞台である建国祭に、良からぬことを企む輩を入れるわけにはいかないのである。安全のためには仕方ないのだ。

 大抵はつつがなく進み、時々ちょっと引っかかるので黄札を見せる感じで悠利のアルバイト時間は過ぎていく。出番のないルークスは、それでも警戒を怠らない。主のために一生懸命である。


「特に危ない人はいませんねー」

「まぁ、一応こうやってチェックをしているのは解っているからな。そうそう変なのは来ない」

「せっかくのお祭りですから、危ないのはご遠慮したいですしねー」

「そうだな」


 チェック作業の合間にぼそぼそと会話をする悠利達だ。並んでいる人々に聞こえないように、水分補給のついでに雑談をしているという風情である。いや、実際水分補給をしているのだけれど。暑いときは屋外も屋内も水分補給が大切です。

 そんな風に暢気にしていた悠利だが、不意に瞬きを繰り返した。目の前には、次のチェック対象が立っていた。衛兵に身分証の提示を求められて、素直に提出している。旅装姿の初老の男性と幼子の二人連れである。外見に血縁らしき類似点は見当たらなかった。


「では、王都へ来られた目的をお聞かせください」

「この子を医者に診せるために参りました」

「ほぉ。お孫さんですか?」

「いえ、知人の子供です。この子の親が忙しく、代理で連れてきました」

「なるほど」


 衛兵と初老の男性は静かに言葉を交わしている。手を繋がれた先の幼子は、どこか不安そうに同行者の手を握っている。見知らぬ土地に連れてこられて不安という風情だった。

 そんな子供に、悠利はにこりと笑った。ひらひらと手を振ってみせれば、きょとんとした顔をされる。


「心配しなくても大丈夫だよ。ここには色んなお医者さんがいるからね」

「ぁ……」

「たくさん人がいてびっくりした?僕もなんだー」


 にこにこと話しかける悠利に、長い髪を首の後ろで一つに結わえた子供は小さく笑った。緊張がほどけたのが解ったのか、保護者役の男性が驚いたように悠利を見る。悠利はそんな男性に、ぺこりとお辞儀をするだけだった。

 大人同士の会話は既に終わっており、身分証の確認も問題はない。悠利はそっと、青札を衛兵に見せた。一つ頷くと、衛兵は2人を奥へと誘導する。去り際に一瞬、男性が悠利へと視線を向けたが、悠利はそのときにはもう仕事に戻っていたので、彼らに意識を向けていないのだった。





「んー、ルーちゃんも今日はお疲れ様ー」

「キュイー」


 本日のアルバイトを無事に終了した悠利は、賃金を受け取って城門の傍らにある衛兵の詰め所を出た。人手が足りなかったのは今日だけで、明日からは別の鑑定士が仕事を引き継ぐらしい。悠利が今回引っ張り出されたのも、鑑定士組合所属の面々で今日だけがどうしても人数が足りなかったからだ。

 一日だけの、アルバイト。だからこそアリーが許可を出したのである。今日だけならば、特に大きな問題は起こさないだろうという感じで。……流石にこれが連日続くと、悠利も困る。アジトの家事がちっとも出来なくなるからだ。

 何はともあれ、今日は無事に一仕事を終えた悠利である。陽は傾いているが、夕飯の支度は見習い組達が快く引き受けてくれているので問題ない。今日の晩ご飯は何だろうかとうきうきしながら帰路につく。

 その道中のことだった。


「……アレ?」

「キュ?」


 悠利とルークスの進行方向に、微動だにしない人影があった。そこにいたのは、あの初老の男性と幼子の組み合わせだった。頭髪に白いものが混ざり始めた男性は、悠利が自分達に気づいたことを理解すると、幼子の手を引いてやってきた。……いささか、真剣な雰囲気で。


「少年、一つ伺いたいことがある」

「はい、何でしょうか」

「何故、我らを見逃した?」


 静かな声だった。夕方の喧噪の中では、当事者にしか聞こえないような声だ。それでもその問いかけは悠利の耳にしっかりと届いた。

 悠利は、不思議そうに首を傾げた。不安そうに保護者の手を握っている幼子は、城門で出会ったときよりも幾分顔色が良かった。ちゃんとお医者さんに見てもらえたんだなと一安心する悠利である。


「少年、答えは」


 ほけほけしている悠利に、男性は再び問いかける。真剣な面差しで、声もどこか鋭い。だがしかし、決して敵意も悪意もなかった。その証拠に【神の瞳】は反応していないし、ルークスも大人しくしている。

 だからこそ、悠利はにっこり笑って答えた。


「お仕事が休業中となっていたので」


 実に端的な台詞だった。それだけ聞いても、周囲には何のことか解らないだろう。だがしかし、男性にはそれで意味が通じたらしい。驚愕の瞳で悠利を見ている。


「休業中、と……?」

「はい。危険人物という判定も出ませんでしたし、本業もお休みされているようでしたし。それに何より、その子を医者に診せに来られたというのも本当だろうなと思ったので」


 そう、それは確かに事実だった。男性の目的はこの幼子を医者に診せることで、それ以外の目的はどこにもない。だがしかし、同時に彼の仕事は鑑定されれば立ち入りを拒否されるか衛兵に突き出されるかしかねないものでもあった。だからこそ、鑑定役としてそこにいたはずの悠利が自分を見逃したことが不思議になったのだろう。

 ちなみに、最初はただの子供だと思い、能力が足りないのだろうと思っていたのだ。だがしかし、情報を集めたところ、見た目を裏切る能力の高さが判明した。ならば己の素性も知っているのではと思い、こうして確かめに来たのである。


「だからといって、殺し屋が街に入るのを見逃すのはどうかと思うが……」

「休業中なんでしょう?」

「そうだが……」


 けろりとしている悠利に、男性は困惑しているようだった。いや、普通するだろう。殺し屋を生業なりわいにしている男としては、そうと知りながら見逃した悠利の行動が理解できないのだ。

 そんな保護者の感情を察知したのだろう。幼子はぎゅうっと男の服を掴んでいた。けれど悠利は気にせず、しゃがんで視線を同じ高さにすると、子供に向けて言葉をかけた。


「お医者さんがいて良かったね。無理しちゃダメだよ」

「……ぇ」

「君の病気を診てくれるお医者さん、他の街にはいないの?」

「ぅ、うん。いない」

「そっかー。流石王都だねー。色んな患者さんを診てくれるお医者さんがいるんだー」


 ほわほわ笑ったままの悠利に、幼子は困惑していた。この人何?と言いたげである。……その人はただの天然で、同時にオートモードで自分に危険が迫ると鑑定で察知する能力持ちなので、君達が危なくないと思っているだけです。ただのマイペースです。


「少年」

「はい、何でしょうか」

「この子のことも、解っているのか?」

「はい。ちょっと珍しいですよね。だからわざわざ王都まで来たのかなと思って」


 にこにこと笑う悠利に、男は脱力した。能天気な雰囲気を裏切って有能という噂が事実だと思い知らされたのだろう。そして同時に、これを野放しにして良いのかと思ったのも事実だった。……大丈夫です。皆そう思いますが、ちゃんと保護者がいます。一応。

 男を心配そうに見上げる幼子の足下で、カコッという音が鳴る。幼子が足を動かしたからだ。ごく普通の人間の子供に見えたその子は、足下だけが少し特殊だった。長めのズボンの下に見えるのは、靴ではなくてひづめだった。


「キュキュー?」

「あ、ルーちゃんダメだよ。人馬族さんの蹄は気安く触っちゃダメなんだから」

「キュー」

「……しってるの……?」


 その言葉に、ぽかんとしたように幼子が呟く。しかし悠利は聞いていなかった。ルークスに、人馬族とは何かとか、何で蹄に触っちゃいけないのかとかを話している。賢いスライムは、そんな主の言葉にこくこくと頷いていた。

 なお、人馬族とはその名前の通り、人間の上半身と馬の下半身を持つ種族である。悠利のイメージでいうとケンタウロスが近い。弓と槍やハルバードなどの長柄の武器を扱う狩猟民族で、草原や山を住み処にしている。ちなみに、人の姿と下半身魚の姿を使い分ける人魚族と違い、彼らは生まれてから死ぬまで馬と同じ四本足の下半身のままである。

 ……その理屈で言えば、目の前の子供は少し異質だった。確かに人馬族のように蹄のある足をしているが、2本足だ。時折そういう風に、馬の下半身ではなく、人間の下半身に足先だけ馬という突然変異が生まれることがあるのだ。

 そして、そういった突然変異の人馬族達は、普通の人馬族とは薬の効果やかかる病が異なるために、通常の医者では対処が出来ないのである。男が幼子を連れて、捕まる危険性を犯してまで王都ドラヘルンにやってきたのは、ここにそういった突然変異の者達を診療する者達がいると聞いたからである。

 そうしてルークスに説明を終えた悠利は、思い出したように口を開いた。何故自分が彼らを見逃したのかを伝えるのにちょうど良いと思ったのである。


「あ、そもそも僕の役目は、建国祭の邪魔をするような困った人を見つけることなんです」

「ん?」

「だから、休業中で危なくないと解っている、子供をお医者さんに診せに来ただけの人を捕まえる理由は無いかなって」

「……少年、抜けているとか、ズレていると言われることはないか?」

「よく言われます」


 男の言葉に、悠利はへらりと笑った。何でですかねー?と能天気に笑うその姿に、男は大きな大きなため息をついた。多分、何を言っても意味が通じないのだろうなと察したので。


「恩に着る」

「え?」

「行くぞ」

「は、はい!」


 低い声で男は悠利に例の言葉を口にした。言われた悠利は、何のことか解らずに首を傾げている。細かい説明をしても無駄だと思ったのだろう。男はそれ以上何も言わずに、幼子の手を引いて立ち去ってしまった。去り際、幼子が悠利に向けてぺこりと頭を下げたのが妙に印象的だった。

 血縁では無いだろう奇妙な二人連れが去って行くのを見送って、悠利は足下で不思議そうに身体を揺すっているルークスを見下ろした。


「あの人、結局何しに来たのかな?」

「キュウ?」

「まぁ、考えても解らないことは仕方ないよね。早く戻って、晩ご飯食べようか」

「キュイ!」


 悠利の言葉に、ルークスはその通りだと言いたげにぽよんと跳ねた。そんな風に暢気に、彼らは帰路につくのだった。




 なお、今日のアルバイトの報告の時にその辺りのことを説明した悠利に、アリーが頭を抱えて盛大なため息を吐くのだが、まぁお約束である。いつもの。




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