幸
今にも崩れそうな 幸せな時間は
いつか君と積み上げた時間であって
もういいよ 捨ててもいいよなんて
言える訳もなくて
苦しくて しょうがなくて
不甲斐ない僕を憎みました
校舎窓際の席に暑い日差し
じゃんけん大会で馬鹿みたいに騒いだあの時が始まりだったかな
生きて来た時間のどの部分を切り取っても勝る事ない幸せな時間
終わる訳もなくずっと続くのが「あたりまえ」
根拠なんてどこにもないがそう思っていた
土も草も白くなって池も凍り
何か勘違いして一人歩きし出したのが間違いだったのかな
自分が正義だなんて、心の中で謳った人生の恥部とも呼べる時間
終わっていくのが「あたりまえ」
そう気付いた時にはもう何ひとつなかった
願いは叶うなんて言うけれど
今世紀の内に叶う根拠なんてどこにも無いし
道は進むべきだと言うけれど
どこまで行けば充分なのか分からない
匂いや音を感じて起こるフラッシュバックの情景が
僕にとっての一番幸せな部分だとするならば
それは一体何時の何処なんだろうか
過去か未来か、今日か夢想か
僕にとっての一番幸せな部分だとするならば
何時の何処なのか、早く誰か、僕に教えてくれ
いつまでも続きそうな 辛い時間は
今僕が一人で積み上げている時間であって
もういいよ 捨ててもいいよなんて
言ってくれる人がすぐ側にいる訳もなくて
苦しくて しょうがなくて
でも諦めず僕は願いました
「もう一度、手の届くところに幸せを」
これは「あたりまえ」の物語
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます