引っ繰り返す

文鳥

ひっくり返した天地は元に戻らぬ

溜まる不安と恐怖心

明日が来なければ

明日目が覚めたら全部消えていたら

眠りにつくのも怖いよ、

だって明日が来るから

差さぬ光を想像しては涙を殺し

すがれる光を想像しては足をすくませる

自分自身悲しいとか寂しいとか分からないし

幸せになりたいとか満たされたいとかも分からない

高いところから落ちたら痛いけど、

地面に這いつくばる姿も悔しい。

ただ黙って綺麗に染まった夕日を見ていたい

真っ赤に染まった夕日を眺めて神様にでもなった気分でいたい

爆弾を放り投げて

人を殺して

金が動き

地球が回る

人間が人間を侮辱して人間の価値を奪い合う

そして奪われて初めて気がつくはずだ

ひっくり返した天地は元に戻らぬ

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい