第3話 寝癖

 今日もいつも通り駅で汽車を待っていたら、見覚えのある姿が現れた。


 豊道さんだ…でもちょっと様子がおかしい、手で髪を抑えている。


 あれ? その前に豊道さんって汽車通学だっけ? 声をかけて聞いてみようと思った瞬間、豊道さんの手が頭から離れ髪の毛がボサボサに跳ね上がった。


豊道さんに「おはよう」と声をかけたら照れながら笑顔で「おはよう」と返してくれた、まだ会話をするのは緊張してるみたいだ。


 そうだ聞かなきゃと思い、質問をした。


 「豊道さんって汽車通学なの?」と聞いたら、「そうだよ」と返してくれた「本当は汽車通学なんだけど寝坊して乗れなかった」と笑いながら話してくれた。


 ついでに寝癖が酷いよと言ったら、「風呂入った後にすぐ寝ちゃった」と返してくれた。


 あとで直した方良いよと言ったところで汽車来て、いつものように学校に行った。


 汽車とバスにいる時間何も喋れなかったなぁ…と思っていたら、豊道さんが「髪を直してくるね」と言い水道場に向かった。


 大丈夫かな? と思っていたら廊下から先生が誰かに注意した声が聞こえた「服をちゃんと着なさい」と。


 ちょうど豊道さんが戻ってきて髪が直っていた、今の誰が注意されたのと聞いたら「わからない」と笑顔で言われ、授業の始まりの鐘がなった。


 今日の授業は説明だけで全部終わり、ご飯も食べて あっという間に学校が終わった。


 掃除も終わり、帰ろうとしたら豊道さんが先生に呼ばれた。


 何話してるんだろと思い 待っていたら話しが終わった、豊道さんに何話したのと聞いたら「なんでもないよ」と笑顔で言った。


 なんだったんだろうと思い、「今日は汽車で帰るんだったら一緒に帰らない?」と言ったら「うん」と頷いた(うなず)。


 いつものように帰り「じゃあね」と言い豊道さんと別れたが、なぜか顔が暗かった。


 家に帰り、いつも通り寝て起きてご飯を食べてベッドに入った。


 今日の帰り様子おかしかったけど、大丈夫かな?そういえば豊道さんって笑顔多いなぁ…


 まぁいいや寝よう。

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