第2話 初日の学校
今日は学校初日、汽車通学なので早く家を出なくちゃならない。
「いってきます」と言い、家を出て駅に向かった。
高校まで行くには、徒歩・自転車・バスの移動手段があるが自分は春夏秋は自転車で冬はバスで行くことにした。
駅に着き、ちょうど汽車が来た、中に入ると熱気がすごく暑かった。
目的の駅に着き、次はバスに乗り学校に向かった。
学校に着いた頃には出席確認の10分前だった。
正直、焦った…。
教室に入り、席に座り安心していたら、席が一つだけ空いていた。
そうあの子の席だ。
入学式の時は体調が悪そうだったし、休みなのかな? それとも不登校!? と考えていたら5分前になるとあの女の子が何食わぬ顔で教室に来た。
少しホッとした、もう学校に来ないんじゃないかと思った。
女の子が教室に入り、席に座った直後に先生が来た。
「今日は学校初日なので学校の説明をするが、その前にみんなの自己紹介から」と言い授業が始まった。
「じゃあまず君からね」と言い自分が当てられた。
えっ!? 嘘でしょと思いながら教卓へ向かった。
「じゃあ名前と趣味特技どちらかと、みんなに一言何か」と先生が言いクラスの自己紹介が始まった。
「自分の名前は水成 蒼太(みずなし あおた)です 趣味はゲーム これからよろしくお願いします。」
「じゃあよろしくね」と先生が言い、自分は席に戻った。
それから何人か自己紹介が終わった後に、あの女の子の番が来た。
「じゃあ始めてください」と先生が言った。
「私の名前は、豊道 鈴(ぶどう すず)です 趣味はプールと散歩です これから よ よ よろしくお願いします!」
「緊張してるのかな? ありがとう、席に戻って良いよ」と先生が言った。
へぇ名前は、豊道 鈴って言うんだ、また顔が怖くなってる プールに散歩かぁ…いいなぁ。
それから淡々(たんたん)とみんなの自己紹介が終わった。
「それじゃあ、クラスみんなの自己紹介が終わったから次は一年生全体で学校の説明を体育館でするので、まず廊下に移動しよう」と先生は言い、みんなは廊下に移動した。
「じゃあ、身長順で男女1列ずつ並ぼう」と先生は言った。
男女一列かぁ…前と隣、誰になるんだろうと思っていた。
その時、隣に豊道さんが来た。
一瞬驚いた。
何を話せば良いのかわからなかったから とりあえず 「よろしくね」と言ったら 豊道さんは首を傾けた。
豊道さんは恥ずかしがり屋なのかなと自分は思った。
「それじゃあ、準備できたから体育館に移動するぞ」と先生が言った。
体育館に着き、先生が「学校説明まで時間があるので、ゆっくりしてて」と言われた。
ゆっくりしててと言われたので床に座った。
豊道さんが気になったので顔を見ると下に向けて他の人と目を合わせないようにしてた。
床に座ってたら突然前の男子に話しかけられた「君どこから来たの? どこの中学だったの? 」など聞かれた。
自分は、あーだよ!こーだよ!と答えてる時に待てよと、このまま この流れで豊道さんに話しかけれるんじゃないかと思った。
自分は、すかさず豊道さんにも同じ質問をした。「豊道さんってどこから来たの? どこの中学だったの? 」と。
そうしたら 豊道さんは恥ずかしながら答えてくれた。
自分は少し嬉しくなった、やっと豊道さんと話せたことが。
それから話題を振りながら話してたら、ちょっとだけ心を開いてくれた様な気がした。
話題が無くなりかけてた、その時に豊道さんが話しかけてくれた。
「友達になってください」と
自分は喜んで良いよと答えた。
そうしたら豊道さんは笑顔で恥ずかしながら
「ありがとう」
と言ってくれた。
その瞬間とても自分は嬉しくなった。
ちょうど良いところで先生が来た「これから学校の説明をする」と言って始まった。
浮かれながら話を聞いていたら、あっという間に学校の説明が終わった。
教室に戻り、ホームルームをやり今日の学校が終わった。
帰りの準備をしていたら、豊道さんが帰るところだったので、「じゃあね」と自分が言ったら恥ずかしそうに「じゃあね」と返してくれた。
すごい嬉しかった、口数が少ない人が自分に話しかけてくれて。
それから 学校にあるバス停で駅まで行き、汽車に乗り 家に帰った。
家に帰って、いつものようにすぐに寝て ご飯も遅くに食べた。
ベッドに入る頃には深夜近くになっていた。
今日はいい日だったなぁ、豊道さんと喋れて本当に良かった 明日が楽しみだ、早く寝よう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます