豊道さんはいつも笑っている

めん@ありがとう

一章

第1話 豊道さんとの出会い

 『豊道さんは今日も笑っていた』


 でも、笑っている姿を見れるのは明日が最後だ、もうほとんど会う機会は無いだろうなぁ。


 なんだろう…ため息がこぼれた…

 

 『明日は大切な日』もう寝よう、気分も良くなるかも


 しかし、この日はすぐに寝れなかった。


 「起きて起きて時間よ!今日は大切な日でしょ?」


 今日も母親の声で起きる、いつの間にか寝ていたのだ。


 「今日は大切な高校の入学式でしょ?」


 入学式?そうか今日は入学式だった…


 「早くご飯食べて、学校に行く準備しなさい!」と言われ「わかったよ」と言い、自分は頷いた(うなず)


 ふと自分は思った。


 『この言動、前にもやらなかったっけ? 気のせいかな…』


 まぁいいや準備をしよう。


 準備も終わり時計を見ると、ちょうど良い時間になっていた


 「よし! 行くか」と言った瞬間に 一階から母親の「入学式に行くよ」という声が聞こえた。


 荷物を持ち、下に降りたら母親と父親から「頑張って来なさいよ」と笑われて言われた。


 ちょっと嬉しかった。


 靴を履き、玄関のドアを開けたら、雪が降っていて一面が真っ白になっていた。


 今日は入学式で親の車だから良かったものの、次からは汽車通学なので大変になるなぁと思った。


 そうこうしている間に学校に着いた、自分が通う高校は山の上にあるので、これから毎日登校するだけで体が疲れそうだ。


 入学式の手続きも済ませ、教室に入った。


 入った瞬間、空気がどんよりとしていて早く家に帰りたい気分になった。


 席に着き、周りを見渡していたら、もうすでにグループが何個かできていたが自分も含め何人かはまだできていなかった。


 『その中に一人だけ不審な挙動をしている女の子がいた、顔色も悪く、汗をダラダラかいていた…。』


 体調悪そうだけど大丈夫なのかな?先生を呼んだ方が良いのかなと思っていたら教室のドアが開き先生が来た「入学式が始まるので体育館に移動しよう」みんなが移動し始めた、女の子を見たら顔色が良くなっていた、緊張でなっていたのかもしれない。


 入学式が始まった。色々な説明が聞き、なんやかんや、あっという間に終わった。


 教室に戻り、教科書など配られて、今日の学校が終わった。


 帰る準備をしていたら、あの女の子がすぐに帰って行った、大丈夫なのかな? と心配になった。


 家に帰り、着いた途端にソファで寝た。


 起きた頃にはもう夜になっていて、すぐにご飯食べて風呂入って明日の準備をした。


 ベッドに入り寝ようとした時、ふとあの女の子を思い出した。


 大丈夫なのかなぁ…?汗かいてたし顔もこわばっていたなぁ…


まぁ明日話しかけてみようかな?





 


 



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