第24話 入定
謙信は、
当時、高野山は非武装地帯として扱われており、どの武将たちも、衣を脱ぎ、
高野山は、
真言密教では
世に言う、
「人は生まれながらにしてすでに仏である」とする大師の教えの1つであり、密教における究極の奥義である。
「死」や「滅び」と言う概念はなく、肉体だけを現世に残して仏になることを意味し、謙信は、この教義に心惹かれた。
無量光院では、住職清胤が朝の
清胤による護摩行は、幻想的であり謙信の心を捉える。
炎は、現世の辛さを忘れさせてくれるかのように……メラメラと燃えている。
謙信が真っ赤に燃える炎をみて祈りを捧げていると……
炎がゆらゆらとひときわ大きく揺れだし、まるで炎にのみ込まれるかのような感覚になってきた。
無の境地で祈るとは、このような感覚なのか・・
謙信がそう思った時・・・・突然、視界からすべてのものが消え、脳天からすーっと暗幕が降りて来たような状態におちいってしまう。
肉体だけを現世に残し……謙信は未来へと
「……殿」
謙信はすーっとそのまま気を失った。
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