チャンネル15 大神ブラザーズ

「おはようヒロ子ちゃん!」

「……おはよ。大神君」

 ビシッと固まった大神君の横をすりぬけ、自分の席へとつく。クラスメイトから注がれる視線をすべて無視して、一時間目の授業の準備をした。

 視界の端では、呆然と立ち尽くす大神君が友人二人組に回収されていた。漏れ聞こえる会話から、どうやら大神君が勝手に名前呼びをして、私にどん引かれるという状況に見えているらしい。


 ごめんね!

 私のほうが先に下の名前で呼んだのにね!


 イベントをきっかけにして、大神君とはこれまでと違った絆が結べたというか、距離が縮まったような気がするのは本当だ。心の友……は言い過ぎか、親友……は図々しいかな。なんというか、なんていうか、利害関係そっちのけの仲になれた気がして、うれしくて、昨日はつい下の名前を呼んでしまったのだ。

 直君、と。


 何をとはハッキリ説明はできないけれど、彼に対して何かを許した瞬間だった。もう少しこっちに来てもいい。そう思った。

 思ったからこその、名前呼びだったんだけど。


 一晩たったら冷静になるよね。

 いや待てよ、と。

 私、なに名前で呼んでんだ、と。


 たしかに大神君は大事な相棒だけど、下の名前で呼ぶ意味ある? ちょっと馴れ馴れしすぎない? 私、また勘違いしてない!?


 自分の部屋の布団の上で身もだえした果てに出した結論は、大神君と清見さんの関係に戻ろう、だった。

 少なくとも学校では、何も知らないクラスメイトの前では、私たちはこれまでどおりの距離を保つべきだと思ったのだ。


「それは大神が可哀想だよ」

「え」


 中庭の木陰に設置されたベンチで、お弁当のふたを開こうとしていた私は顔を上げた。視線の先には、呆れた表情を浮かべる友人ふたり。芙美と菜々香だ。

 朝のちょっとした騒動は、二人も目撃していた。以前よりも親し気に振る舞う大神君と、そっけない私。何かあったのは間違いないと思った二人に中庭まで連行されて、さっきまで興味津々に事情を訊かれていたのだ。


 イベントで起こった事件はもちろん、スパイダー活動のことは話していない。私が語ったのは、なんだかんだあって大神君と仲良くなったこと、そしてちょっと勘違いして、下の名前で呼んでしまったことだ。

 私と彼は対等じゃない。少なくとも学校での彼は、私なんかが親しげに名前で呼んでいい人間ではないと思った。


「なんだかんだが何か超気になるけど、それはひとまず置いておいて。ヒロ、あんた勝手すぎない?」

「いったん持ち上げといて落とすなんて、ひどいと思う」

「そ、そうですかね?」


 芙美と奈々香、二人同時に責められて、私は食べようと思っていたお弁当のふたを閉じた。


「まー気持ちは分かるよ? それまでそんなに喋ってなかった男子なのに、遠足で同じグループになってめちゃくちゃ仲良くなってさ。でも翌日になるとなんか気恥ずかしくなって喋れなくなった経験、私にもあるもの」

「あるねえ」

 芙美が言って、奈々香が同意した。


「あれはあのときだけ、一日限定の仲良しみたいな? 勝手にそう思って、話しかけずらいって気持ちは分かる。分かるけど、大神はそうじゃなかったじゃん」


 はっとさせられた。

 芙美の言うとおり、大神君には何の迷いもなかった。教室に入った私を見つけた瞬間、すぐ立ち上がって駆け寄ってきて。


「たぶん、すっごい嬉しかったんだと思うよ」

「ヒロが来るまでずっとソワソワしてたからね」


 朝の出来事を思い出すと、恥ずかしさと後悔でいたたまれなくなった。俯いて縮こまっていると、両隣に座った芙美と奈々香が肩をたたいてくる。


「それに、私なんかが、って何よ」

 木陰に覆われ、風に揺られてさわさわと鳴る木の下で、私はぼそぼそと言った。


「だって、私、しがない高校デビューですし」

「っは!」


 芙美が鼻で笑った。

 反対隣の奈々香もくすくす笑うので、私はますます居心地を悪くした。

 けれど意を決して、本音を吐き出した。


「私、ほんとはリア充じゃないもん。中学じゃ地味で、ぼっちで、友達とかいなくて。でも大神君は本物っていうか、キラキラしていて、格好良くて、友達も多くて。……私みたいに偽物じゃない」

「すっげえネガティブ!」

「続けて」


 両手に持ったお弁当箱を握りしめて、口を何度か開閉する。自分の気持ち、誰にも知られたくない気持ち。

 嫌われるだろうか。距離を置かれるだろうか。リア充グループから追い出されて、ぼっちルートに進路変更。なんて想像が頭をかすめたけれど、いいやと思った。


「芙美と奈々香もそう。私はすごく、コンプレックスを持ってます」


 二人からの返答はなかった。相変わらず頭上からは木々が爽やかな音を鳴らし、心地よい風が吹いていた。

 長々と喋ってしまったので、お昼時間は残り短い。私は妙にすっきりとした気持ちでお弁当のふたを開けた。

 母直伝の筑前煮は、昨晩のおかずだった。台所でつくっていると、いつものように入院先から脱走してきた母があーだこーだと口うるさく指示を出してきたので、ちゃんと美味しくできている。若干、ニンジンが煮崩れしているけど、これぐらいがちょうどいいんだよ。


「結局は、ないものねだりなんだよね」

「そーそー」

 パンの封を切った奈々香に続いて、芙美も同意した。

「ヒロだけじゃないって。私だって、あんたに対してコンプレックス持ってるもん」

「芙美が?」

「うん。植草と仲良いとことか、嫉妬しまくりよ」


「……いや、それは誤解です」

「分かってるっつーの! 植草が一方的にじゃれついてるだけでしょ。でもさ、目の前でそういうの見ると、なんかさ、なんか、あれじゃん」

 芙美はそう言ってお弁当をばくばくと食べた。奈々香は相変わらずふわふわと笑いながら、パンを頬張っていた。


「芙美と植草君って中学時代、付き合ってたんだよね。その、まだ植草君のことが」

「好きだよ」

「……そっか」

「なんかノリで付き合って、ノリで別れたみたいになってるけどさ。私、本当は別れたくなかったよ。でも植草のこと、困らせたくなかった。向こうは私のこと、本当の意味では好きじゃないって知ってたから」


 芙美の顔にははっきりとした悲しみは浮かんでいなかった。けれど根本の部分でもそうかというと、違う気がした。

「別れた日に、公園で植草と撮ったプリクラ燃やそうとしたんだよね。んで近所の人に通報されてダッシュで逃げたわ」

「私も一緒に付き合わされたんだけど、後で芙美が泣くのよ。プリクラがないって。燃やそうとしてたのにね。んで、深夜にまた公園に来て、地面に這いつくばって探したのよねー」

「ごめんって!」


 夜中に懐中電灯を持って、燃やそうとしたプリクラを二人で探したらしい。そこでもまた通報されたが、事情を話したら警察官のおじさんが一緒に探してくれたそうだ。知られざる二人の青春の一ページに触れて、少し羨ましく思った。


「てか、なんで私の話になってるワケ? あんたよあんた。ヒロは、本当はどうしたいの? 大神のこと好きなんでしょ?」

「……好きっていうか、その、ちゃんとした友達に、なりたい」

「ァア? なんだそれ、小学生か! 遊びじゃねえんだぞ!」

「芙美、落ち着いて」


 急にガラの悪くなる芙美を抑え、奈々香が言った。

「ヒロは、植草タイプかあ」

「え、それはどういう……?」

「自覚なく他人をもてあそぶタイプ」


 ニコッと邪気なく言い放たれて、それは奈々香のことでは? と反論したくなったが黙っておいた。

 芙美が元気いっぱいのギャルだとしたら、奈々香は大人っぽくどこかミステリアス。意味ありげな表情や仕草を見せて、どれだけの男子を振り回しているのか、自覚しているのだろうか。


「芙美も大神も、そういうタイプが好きなのね。好きで振り回されて泣かされて、それでも諦めない。殴られても殴られても立ち上がるボクサーみたいで、見ててすごく面白いわ」

「出た、ブラック奈々香!」

「人聞きの悪いこと言わないでよ。私はブラックはブラックでも、ピュアブラックよ」


 胸を張ってブラックを否定しない奈々香の目が、私を見て柔らかく弧を描いた。

「自分なんかがって否定するのは、相手の気持ちも否定することと一緒だよ」

 意味が理解できなかった私を見て、奈々香はしょうがないなあと言うように笑った。

「そのうち分かるわ。そうだなあ、大神が教えてくれるかも」


 意味ありげな台詞の直後、芙美の「やばっ、時間ないよ」でランチタイムが再開された。急いでお弁当の中身を食べながら、私は奈々香が放った言葉の意味をずっと考えていた。


***


 とにかく素直な気持ちをぶつけてこいと友人二人に送り出された放課後。大神君と並んで自宅までの帰路についていた。

 が、会話がまったく弾まない。


 授業やドラマ、話題の映画、もうネタは出し尽くしたというのに、そのことごとくに大神君は食いついてこなかった。

 唯一食いついた話題はスパイダー関連だけど、「柏崎社長が高級中華を奢ってくれた」と話したら「なにそれ知らないんだけど。いつ? どこで? なんで俺は呼ばれてないの?」とFBI並のしつこい尋問が始まったので、会話は断念せざるをえなかった。


 おかげでさっきから大神君の機嫌が悪い。

 一応、大神君も呼ぼうって言ったよ。でも社長が「男に奢る趣味はない」て言うんだから、しょうがないじゃん。

 前に一回奢ったのさえ、本心では嫌だったらしい。どんだけだよ。


 隣から発せられる不機嫌オーラにビクビクしていると、前方から散歩中のトイプードルが歩いてきた。

 これだ!

 大神君はたしか犬を飼っているはず。会話が弾むこと間違いなしだ。私は目を輝かせてトイプードルに駆け寄った。


「わ~かわ」

「ギャワワワワワン!!」

「こら! リッキー吠えないの!」


 おのれリッキー。

 せっかく見つけた会話の糸口はとんでもないビーストだった。トイプードルって名前は可愛いけど単なる猛獣じゃん。もう二度と近寄らない。

 なおも威嚇の声を上げながら、リッキーは飼い主の手によって引きずられていった。


「リ、リッキーだって。大神君のところのラッキーと名前が似てるね」

「うん」

 二文字! お願いもっとしゃべってよ!

 このまま文字数が減っていったら、あとはもう無視しかないじゃん。


 あれ、これってもしかして、コンビ解散の危機なのでは?


 最悪の事態を予想した直後、大神君がはーっと大きな息を吐いた。

 嘘でしょ、マジで? 私、完全に愛想をつかされた?

「ごめんね、清見さん」

「へっ!?」

 朝とは一転して、固まったのは私だった。

 名前で呼ばれなかった。それだけのことなのに、なんだこのショックは。


「なんか俺、勘違いしてた」

「え、っと、え?」

「すっげえ浮かれて、困らせたよね。ほんとごめん」

「あの、いや、そんな、」

 うろたえる私を見下ろし、大神君は不思議な表情を浮かべた。口元は笑っているのに、目元は悲しそう。


 駄目だ、この流れは、たぶん駄目なやつだ。

 よく分からないけど、これ以上言わせちゃいけない。そう思うのに、上手く言葉が出てこない。


「ちゃんと距離はとるから、コンビは解消に」

「直!」


 二人同時に肩を跳ねさせ、車道に視線を向けた。通り過ぎていったばかりのスポーツカーが停止して、運転席から男の人が降りてくる。

 二十歳そこそこの若い男性だ。顔はどこかで見たような気がする。


「偶然! 帰るところか?」

「そうだけど……」

「隣、彼女? やるなあお前」

「ちょっ、やめろよ!」


 親しげな様子の二人を見て気が付いた。そうだ、この人、大神君に顔が似ているんだ。

「はじめまして、直の兄のゆうです。名前、教えてもらっていい?」

「……清見ヒロ子です。あの、彼女じゃないです」

 表情をゆがめる大神君の隣で、お兄さんが大げさなほどに声をあげて笑った。


「ねえ、よかったら今からうちに来ない? 車ならすぐだから」

「兄貴、ほうっておいてよ」

「そう言うなって。ここで会ったのも何かの縁だからさ、乗ってかない?」

 人懐っこい態度のお兄さんを無碍にもできず、困ったように大神君を振り返った。彼はすぐに私たちの間に入ってくれた。


「清見さんは俺が家まで送っていくから! ひとりで帰れ!」

「いやいや俺が送るよ。家に招待してから、車でね」

 助手席のドアを開けられ、どうぞ、と促されてますます戸惑った。大神君の身内じゃなければ「乗らねーよ」と突き放せるが、お兄さんだし、乱暴な振る舞いはためらわれる。


 なによりも、大神君がさっき言おうとした言葉が気になった。


『ちゃんと距離はとるから、コンビは解消に』

 解消に、なんだよ。するのかしないのか、どっちだよ。

 でも会話の流れからして、前者じゃん。私のせいで、大神君のこと傷つけちゃったんだから、圧倒的に前者じゃん。

 コンビ解消されちゃうじゃん!


 このまま大神君と二人で帰ったら、コンビ解消宣言をされる可能性は大だ。

 でもお兄さんと一緒に家まで行けば、少しは時間稼ぎができるかもしれない。お宅訪問の間に、彼の意思を変えさせることができれば、私はひとりぼっちにならずに済む。


「お邪魔します」

「清見さん!?」

「直はどうする? 歩いて帰る?」

「乗るに決まってるだろ!」

 後部座席に乗り込む大神君と、フロントミラー越しに目が合った。なに考えてんの? という非難の声が聞こえてきそうだったので、私はそっと視線を逸らして運転席を見た。


 ちょうど乗り込んできたお兄さんが、こっちを見て華やかに笑った。完璧なウインクまで披露されて、またまた視線を逃がしてしまった。

 兄弟なのに、全然ちがう。大神君はもっと柔らかくて優しい、そんな笑顔ばかりなのに。

 自然と二人を比べる私を乗せて、スポーツカーはゆっくりと走り出した。


***


 十分後、車から降りた私は目の前の屋敷を見上げてしばし沈黙した。

 そう、屋敷。お屋敷だ。

 うちのアパートよりもでかい建造物を前にして、来たのは間違いだったと悟った。


「つっ立ってないで入って入って。何飲む? コーヒー? 紅茶? あ、スリッパはこっちね」

 コーヒーか紅茶か? 麦茶以外の選択肢もあるのかよすげーな金持ちは!

 あとスリッパ! スリッパはくんだ。家の中なのに! いいじゃん別に、廊下キレイじゃん、はく必要ないじゃん。


「もしかしてお手伝いさんとか、いる?」

 大神家の金持ちっぷりをナメていた。おそるおそる大神君に窺うと、

「いないよ。昔はいたけど」

 やっぱりねー!

 今いないのは、息子二人がでかくなって手がかからなくなったかららしいよ。突然目の前に現れたマダムが教えてくれたよ。


「直ちゃんのお友達? まあ、まあまあまあ~」

「こ、こんにちは。清見と申します。おじゃましています」

 うちの母親と同じくらいの年頃だろうに、まとう雰囲気がまるで違う。なんていうか、邪気が一切ない。何かやらかしそうな雰囲気とか、不穏な空気とか、全然ないんだよ。これが普通なの? 世間一般の母親はこんなにも平和な生き物なのか。


 生き物と言えば、腕に抱いているのがラッキーかな。ブルドッグなんだ。トゲトゲがついた首輪をした犬、初めて見たよ。触ったらラッキーどころかアンラッキーな目に遭わされそうだな。

 ていうか大神ママ、めっちゃ手を握ってくるんですけど!


「母さん、清見さんが困ってるから! ほら、部屋に行こう」

「部屋に!」

「静かにして!」


 騒ぐ大神ママをリビングに置いて、私と大神君は二階にある部屋に行った。

 案の定、広々とした一室を見て格差に震えた。「座って」とクッションを出してくれたので腰を下ろすと、ガラスのローテーブルを挟んで大神君も向かい側に座った。

「うちの家族が強引でごめん」

「あ、うん、……ううん! びっくりしたけど、嫌じゃないよ」

「ほんと? 気を遣わなくていいよ」

「本当に、あの、私のほうこそ来ちゃってごめんね」


 そのとき、唐突に気が付いた。

「私、誰かの家に来るの、初めてだ」

「そうなの?」

「うわ、うわあ、どうしよう。あっ、手土産を持ってきてない!」

 なんたる不覚だ。大神ママにとんだ失礼を働いてしまった。


「いや、いらないよ。でもそっか、初めてか」

「うん。大神君が初めて」

 大神君の顔が、一瞬で真っ赤になった。 


「清見さんの初めてが俺……」

 なに言ってんの!?

 ちょ、おい、やめろやこの空気、思いっきり変な感じになっちゃってるじゃん。言い方が悪かった私のせいだけど、軽く流すなりなんなりしてよ!


 でもこの空気、いけるんじゃない?

 コンビ解消は考え直すように言うなら、今じゃない?


「あの、大神君」

「な、なに」

 急に居住まいを正した彼につられて、私もクッションの上で姿勢を整える。最初に謝ったほうがいいかもしれない。呼び方も、また下の名前でいいか訊いて。

 それからコンビを解消しないでってお願いして、


「直ー。母さんが呼んでるぞ」


 ノックもなしに開いたドアの向こうから、お兄さんが顔を出した。顔を真っ赤にした私たちを見下ろし、しばし黙り込む。そして、

「ごめん、なんでもなかった」

「誤解! 誤解だから! か、母さん、なんか用!?」


 大神君は転がるように部屋を飛び出していった。ドタドタと階段を下りる激しい音が、彼の動揺を如実に語っていた。

「たぶんすぐ戻ってくると思うよ。あ、これ飲み物ね」

「お、お気遣いなく……」


 ローテーブルに飲み物を置かれ、軽く会釈する。すぐに出て行くかと思えたお兄さんだが、予想に反して部屋にとどまっていた。

「……あの?」

「清見さん」

「はい」

「清見ヒロ子さん」

「は、はい。なんでしょう」


 大神君によく似た顔を見上げ、ギクリと体がこわばった。少しも笑っていない目が、私をまっすぐに射抜いていた。


「いや、ロコと呼んだほうがいいのかな? 面白いことやってるね、キミ」


 一瞬、すべての音が遠くなった。

 ややあって、階下から大神君の声が聞こえてくる。からからに乾いた喉をごくりと鳴らしながら、私はもはや恐怖に支配されていた。同じ場面に二度も遭遇するなんて。


 一体どうなってんだ、大神ブラザーズは。

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