星ものがたり

何を語ればいいのだろう

この無限に広がる星を前に

僕の持つ あらゆる言葉は

一瞬にして砕け散り

まるで この満天の星空と同じように

暗黒ビロードの中で最後の輝きを放つ


何をきみへ語ればいいのだろう


僕らの持つ ちっぽけな

この存在理由を目前に

語り尽くせないほどの

多少なりの想いを掌中に

まるで言葉を持たぬ草木のように

ただ黙々と息を潜める


夢を描くには

星はあまりに数多く

そして 遥かに遠すぎて


夢を望むには

空はひたすら暗く

そして 掴みどころがなさすぎる


ああ、僕は今

憧憬あこがれと絶望の狭間で

きみへ語る言葉を

星の輝きの中に失うばかり…


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