トパーズ─追憶─

通り過ぎていく すべてを

思い出という名の空間に

閉じ込めて

胸の奥にそっとしまい込む


戻りたい懐かしい日々は

けれど どこか淋しげで

色あせていく写真のように

僕のノスタルジアを呼ぶ


傷つけてしまったことも

傷つけられたことも

出逢いも 別離も そして

きみの涙も 僕の夢も…


ああ なんて清らかに

輝いていたのだろう

今なら すべてが見える

今だから すべてがわかる


通り過ぎていった すべては

思い出という名の空間で

輝いて

胸の奥は宝石箱になる


僕だけの

宝石箱になる


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