第21話
部屋へ戻ると、紘之助はまだ頬が色づいている燈吾の前で人型へと戻り、再び輪っか状のピアスを
そこへ、ちょうど夜之助がやって来た。燈吾は、そういえばと彼に対して疑問を口にした。
「そなたも鬼か?」
「はい、兄上とは違って、まだ百年も生きてないので元の姿になっても小さいです、これくらい?です」
そう答えながら、夜之助は自分の目の
「お風邪を
「-っ、分かった」
紘之助の部屋を出て、自室へ続く廊下を夜之助に送られながらも、燈吾の頭の中は紘之助のことで
その頃、紘之助は
「ああ、そういう事だ」
『分かりました〜、じゃあ、その
「頼んだぞ」
『はい〜』
「見ていたな?」
「目と耳は良いですからね、喜ばしいと思っただけですよ。夜之助くんも喜んでいましたし」
「…まったく…、それはそうと、追加の報告か?」
「えぇ、実にいいタイミングで彼等に任務が振られたので、二日か三日以内に戻って来そうです」
その言葉を聞いて、紘之助は[そうか]と薄ら笑いを浮かべる。彼の笑みを見て、[やはり鬼よ]と思いつつ自身の肌が
二人は、人間の耳では聞き取れないほど小さな声で、
それは、普段ならば
そこで話した紘之助の前世の
ならば、
.
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