第15話
紘之助にとって、アルフォンソが発した言葉は事実でしかなかったが、
「燈吾様、アルフォンソが
その言葉には、燈吾が慌てた。身体の向きを変え、ゆっくり紘之助の前で
「そうではない、ただ想像していたよりも、そなたと近しい者に会えたことが嬉しいのだ。気にするな」
(…嬉しい?…良かった…)
顔を上げると、笑みを浮かべる燈吾の姿が見えた。その途端にホッと表情を
「では、楽しみにしているぞ」
「はい」
表情を引き締めた紘之助は、燈吾が立つのを確認してから立ち上がると、風呂敷包みを手にしたアルフォンソを連れて庭へ出ていった。
「アル、上着はどうした」
「あ、そうでした!危ない危ない」
よく見慣れた
「相変わらず派手な演出が好きだな、お前は」
「人気の演出なんですっ」
誰に人気なのかは
「まぁいい、私はクナイ、お前は先程の武器」
張り詰めていく空気の中で二人は互いの目を見つめて、言葉で伝わらない動くタイミングを
「悪くない、しかしアル、
「うーん、あのリズムは少々苦手ですね」
「…兄上、アルさん、速すぎです。速度を落とす必要があるかと…」
非常に珍しいことに夜之助から
「
二人の
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