第8話
まだ
「着替えて
〈はい〉
(
数分後、輪っか状のピアスをつけて、藤丸に似ている可愛らしい姿になった十歳前後の少年が、木々の間を
「お待たせしましたっ、
それは紘之助の実の弟、
「
微妙に機嫌が悪そうな兄を見て、彼はしどろもどろになりながら説明した。
兎にも角にも、今回は
そして屋敷を出てから十五分程で戻ってきた紘之助に驚く人間たち、[様子を見てすぐ戻ってくる]と言い置いて行ったのは確かだが、音がした場所はかなり遠い。流石に速すぎるのではと思う者もいる中、紘之助の
「兄のもとへ行けと言われてコチラへ向かっていたのですが、途中轟音が鳴り響きまして、どうやら落雷があったようです。あ、おれ
その身を引き受けられること前提の話し方に、大人たちは思わず笑みを浮かべた、今この場にいる彼等は、生前の藤丸をよく知る人物たちだ。そこに立っているだけで
これに関しては、紘之助が考えたことでも何でもなかったが、結果として一番長く
紘之助を見上げて素直に喜んでいる夜之助、その様子を見守る大人たち。そこへ[紘之助…]と囁く燈吾の声が聞こえて、二人は
「
座って頭を下げる兄の姿に、かなり驚きながらも
燈吾は首を傾げる、様子を見てくると出て行って、藤丸のように戻らなかったらと思うと
「紘之助、まさか…弟か?」
「
「あ、紘之助の弟、夜之助と申しますっ」
再度頭を下げようと、焦って少々勢いが付き過ぎた夜之助の頭が
.
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