月
「今の貴方達では到底無理」
浮足立った学生たちを叱咤するための言葉だったが、私の頭は素直にそれを受け入れた。
今思えば、努力しない理由が欲しかったのかもしれない。
あの時の私は、
私には無理なんだ、と
素直に立ち止まって引き返してしまった。
そうして私は私の傍観者になった。
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