第16話 「大人の定め」

「大人の定め」


大人になって

子供の頃より

100倍不自由で

それでも

楽しんだり

悲しんだり

好き放題している


絵心がないから

童心もないから

真っ白なカンヴァスに

色を載せることすらできない

無邪気な子供たちは失笑する


そんな大人でも

ほどほどに操れる

ペンがあるだろう

オトナらしい

詩を作るように

書き綴ってご覧


それはきっと

ありふれた言葉

儚い夢、永遠の未来に

辿り着くことなどない

子供たちの溢れる想像力に

及ぶことのない稚拙なもの


それでも今日もまた

楽しんだり

悲しんだり

好き放題している


赦されぬまま断罪

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