第12話 あるがまま

「あるがまま」


川べりの道を行く

口笛を吹きながら

小石を蹴飛ばしながら


夜空で神と出遭って

吐息に吹き飛ばされる


冷めた幻の彼方にあって

ただひとり、信じて待つ


夢の中に溺れて

わずかに逸れて

矮小な世界の中に

溶け込んでしまう


高価な絵の具のように

鮮明に、色鮮やかに

キャンパスに載る


風が舞うように

水が湧くように

木が茂るように

花が咲くように

星が輝くように


自然が健康であること


目の前で煙がたなびく

ふと目を遣ると

川の流れが淀む


悩める先導者よ

迷わず行けよ

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