第7話 時の在り処

「時の在り処」


今この瞬間が常に奇跡だと

感じることが素晴らしい

信じ合い、赦し合い、

生きていくのだと諭す君

果てしなく続く未来は

人生の奥のほうにある

君の言葉は随分前のもの

私はいつまでも変わらず

時の在り処を知ろうとする

その意味が少しわかってきた近頃

ふと窓の外を見遣ると

柔らかな風が樹木を揺らす

一瞬一瞬が時を積み重ねる

君の言葉を紐解くかのよう

ごく自然にそう感じるのだ

奇跡の積み重ねが人生であると

私はいつ身を以て体感するのか


歩行者が自転車に追い越された

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