第7話あの日に戻ったら。

アカネは人気のない商店街へ向かっていた。

今回は珍しく1人での散歩だった。

素性がバレない様に、マスクを付け道の端を歩いていた。

聖堂から大分遠い商店街だが、客が入らない為見つかりにくい。そう考えて選んだ商店街へ向かう途中に事件は起きた。


アカネは後をつけられていた。

後ろから3人の警官が少しずつ近寄ってくるが、アカネは気づかなかった。

警官はアカネをつけ、移住先を特定しようとしていたのだ。

目的地へ着き辺りを見渡していたアカネはようやく警官が後ろにいるのを知った。

どうにか撒こうと人ごみを掻き分け腰を低くし、見つかりにくい状況をつくった。

すると警官はアカネを見失いすぐさま逃げたと思われる方向へ走った。

「ここに少しだけ隠れて様子を見よう。」

そう思い立つと、目の前にある地下へ向かうエレベーターへ乗り込んだ。


「随分下まで続いてるんだなぁ 」

アカネは何気なく地下23階のボタンを押した。


「..... 」


「...チーン..,」

ドアが開いた。

すると驚く事に、ドアの先には昔見た景色が広がっていた。


アカネは2023年の東京へ帰ってきた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る