若武者誕生?


 そして着替えてみることに

「おー!似合っとるの!」とニコニコしてる元就公に

「若武者じゃの!」と笑う隆元様

「景とほんまに同い年かー?」と言う元春様

 そんなに童顔かな・・・

「これなら隆家様もいいでしょ?」

 と姫まで推してくれて

「そうですな、身分が分からぬというところに不安はありますが、殿と大殿と春殿と姫がそう言うならいいでしょう。」

「身分が分からぬ?」元春様その話の時いなかったもんね…

 反対される…かな?

「隆元が拾ってきたんじゃ」

 まるで犬を拾ってきたかのような言い方でさらりと言う

「何!?兄上!」

 うわぁ…絶対反対される…

「ずるい!!!」

 えっ

「え~の~え~の~儂もそんな女子拾いたいの!」

「春殿…」

 あーあ、隆家様が言葉失ってるよ…

「とりあえず雫殿は隆元のところに男の格好しておるということじゃの・・・」

「そうなりますな、父上。雫殿苦労かけるな・・・」

「いえ、おいてくださるだけでも充分です。これからよろしくお願いします。」

「そうじゃ、分かっておるじゃろうがこれは他言無用じゃ。ええの?」

「「はっ!」」

「では父上失礼致します・・・雫殿。」

「はい!失礼しました!」

「じゃあね雫ちゃん!」

 笑顔で手をふる五龍お姉ちゃんに対してにことし、会釈をしてでていく。


「隆元様・・・」

「ん?どうした?」

「尾﨑局様に私のことは伝えましたか?」

「まだじゃの。」

「大丈夫ですか?」

 妻としては旦那の隣に他の女性がいるっていうのは不安だとおもう・・・

 まぁ男装しているけど・・・

「そうじゃの~大丈夫ではないの。これから局のところへ行くか。」

 !?!?

 いまから!?

 ビックリする私ににっこりと笑い、同じ馬に乗せて屋敷に戻る。

 大丈夫・・・かな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る