引きこもりの俺は死後の世界を満喫してました

夜櫻月華

プロローグ 現実

「また、この夢か。実際にあんな可愛い子が

俺にすがって来るとか。獣耳っ娘に膝枕し

てもらうとか。実際にあったらいいな!」

───現実ってつまらねぇな。引きこもりで

学校にも行ってない。友達もいない。

「いつから狂ったんだか。俺の人生… 行き

てぇな。2次元の世界」

そうして彼は。鈴谷純は明日の夏コミの為に早めに意識を手放した。


アニソンのアラーム音が部屋に鳴り響く。

「久しぶりだなぁ。こんな朝早く起きる

の。飯は……コンビニでいっか。」

今は、ご飯を食べてる時間さえ惜しい。夏コミは、俺にとって神。それ以外思いつかない。

「やばいやばい。始発に乗り遅れる!」


──人は焦ってるとどうも、回りへの注意力

が欠ける。クラクションを、鳴らされた

時には遅かった。

「こんなところで死ぬのか。生まれ変わるな

ら夢の世界がいいな。」


───「って言うのが今までの流れはだ

よ……ぷっww」


「おい。人の死を見といて笑うとか何事

か。」


「ごめんごめんww余りにも死に方がダサす

ぎて。いくら何でも左右確認し忘れて車に

撥ねられるとか、小学生でもないわよ!」


「もう。その話はやめよう。そうしよう。」


「ごめんごめん。お喋りが過ぎたわね。私

は死後の世界の女神。そして、『死のその

後』を司る者」


「貴方案内致しましょう」

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引きこもりの俺は死後の世界を満喫してました 夜櫻月華 @YozakuraGekka

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