第27話

僕の選んだ

結婚相手は

キミとは

真逆なんだ。



怒らない。


僕の言う通りに

してくれる。


優しい。


僕を優しく

包んでくれた。

大人だった。




僕は最初の職場の

先輩とは仲良くさせて

もらっていた。


勝手に遊びに

行っただけだが。


ノコノコよく

出かけられたもんだ。

僕が帰った後

笑い話のタネに

なっただけだろうに。


僕は

人にどう思われようが

気にしないところがある。


だから平気なんだ。

笑い者にされてても。



僕はそこで

占いの話を聞く。



とても当たると

評判なのよ。と

先輩が。



僕はその占い師の



居場所を聞いて

ほんとに行った。



今また行けって

言われても

どこをどう行ったかは

覚えてないから

行けない。


少し奥まった場所だった

気がする。

わかりにくい場所。



どんな占いか

忘れたが

結果は


僕の年の1歳違いは

とても相性が悪い。

結婚したらダメ。


僕の年の2歳違いは

相性ぴったり。

結婚するなら

2歳違いの

上か下。



キミは僕の1歳上。

僕が決めた人は

2歳上。




これはもう

僕が決めた人に

決定だ。


例のメル友の一人。

メールアドレスを

失う前に

奇跡的に連絡を

くれた。


教えてあげて

彼とは交流が続く。




僕はキミに

そのこと話したと思う。

だって

怒られた記憶が

あるんだ。


占いごときに

何言ってる!

と。


1歳違いは

相性が悪いって

言われた。とでも

言ったんだろうね。


いい気は

しないよね。


ほんと

僕は自分のことしか

考えない

クズだ。



その頃には

携帯電話が

普及してたんで

連絡は携帯電話。


キミの初携帯は

僕が使ってたやつを

使ってもらった。


支払いは僕だし

便利でしょ?と

言いくるめた。


内緒で

通話履歴を

頼んだ。


誰かと連絡を

してないか

監視するために。



キミは

バカじゃない。

僕の電話と

理解した上で

使っていた。


履歴を取るのは

お金がいったので

やめた。



別れた時には

電話機は

キミの母親に

渡った。


知らなくて

電話をしたら

母親が出て

びっくりした。


キミの母親に

教えてもらったのかも

しれない。


僕はその後も

キミの連絡先を

ちゃんと

把握している。


今はLINEなんて

楽ちんなツールが出来て

なぜかキミの名も

ちゃんとある。


一年に一回

キミの誕生日に

連絡する。

誕生日おめでとうって。


元気か?と僕に

聞いてくれる。



優しくなった。


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