第25話

僕の記憶は

あいまいなところが

多い。


時間が経って

記憶がすり替わって

しまったかもしれない。


キミが読んだら

ちがうだろー!と

叱られるかも

しれない。


キミの目に触れたら

僕の文って

わかるだろうか?


わかってしまっても

もういいんだ。

過去のことで

何も変えられない。


過去に戻って

直せるものなら

戻りたい。





キミはキミの母親に

結婚のことを

言われたんだったね。


その時期が

あまりよく

覚えていないんだ。


キミの母親の家の

隣に引っ越ししかけ

母親とケンカして

無しになり

また一軒家に戻った話は

前にも書いた。



多分僕が

就職を世話してもらう

前だと思う。

2月だった。


就職を世話してもらったのは

夏だったはず。

わからん。



キミは僕の家から

出て行ったのは

覚えている。


就職をして

職場の人間の

ターゲットになり

キツかった時期だった。


キミの職場に通うには

ココは遠すぎると

ボヤいていたのは

知っていた。


お金を半分くれた話も

前書いた。

この時期なんだ。


キミは働いていた

ゴルフ場のそばに

アパートを借りたんだ。


キミは自分で

家賃が払えるほど

給料をもらえるように

なっていた。


結婚しないし

僕と一緒にいる

理由はもうない。


多分母親に

言われたんだろう。




僕はキミの

引っ越し先を

知っていた。


引っ越しを

手伝った記憶は

ないのだけど。


ああ。

残していった

荷物を届けに

行ったのかも

しれない。



キミは僕がいない間に

荷物を出していた。


キミの荷物が

ドンドンなくなるにつれ

僕のココロの隙間は

ドンドン広がった。


あ!

ここでインターネットを

始めたんだ。

ココロの隙間を

埋めるために。




キミは家を出たけど

僕と別れたと

思ってなかったんだ。


出てく=別れた

だと思うよね。



たまに僕の家に来ては

また男漁りか?と

僕はなじられた。



キミはなじりながら

男漁りをやめてほしいと

訴えていたんだろう。


結婚してくれない

キミなんて

何の意味もない。


僕は結婚相手を

探すんだ。


何を言われても

僕はその目標を

変えることはない。



もう適齢期

過ぎちゃってるんだぞ!


お前のせいだ!


くらいにしか

思えなかった。



結婚して

あんな職場

早く辞めたかったんだ。


あんな奴らと

我慢して働くなんて

ありえない。




キミがいない寂しさと

職場の異様な雰囲気で

息が詰まりそうだったんだ。


キミは知らないだろ?

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