第23話

そうして

病気療養中が終わった。


僕は職安に

行くことに

なる。


今度は失業保険だ。


病気で病院は

退社扱いになった。

人事から睨まれていたから

ちょうどいいタイミングと

解雇同然。


うっとうしい

直属の先輩は

僕の病名が判明するまでの

12日間を

欠勤にしたんだ。

バカやろう。


有給にしてくれれば

まだ見直そうと

思えたのに。


僕はあいつの下で

働くことに

ウンザリしていたんだ。


後輩は器用におだてて

上手にやっていた。

それもなんだか

気に入らなかった。



僕はあの職場では

ほんとに孤立していたんだ。

続けるのは限界だった。

病気退職でよかったんだ。

表向きに。


給料はよかったし

家賃も半分出してくれた。

交通費なんて

キロ千円だった。


家賃と交通費の

併用はできなかったが

交通費は

あまりあるものが

あった。


僕の入社は

バブル後期で

三年後バブル崩壊となる。


だから給料は

ほんとによかった。



僕は世間知らずだから

僕の職場での立場が

よくわかってなかった。

職場のみんなに

疎ましく思われる人間だった。


僕の同期の好きな人も

いつしか話をしては

くれなくなった。



自ら職場に

いられない状況に

していたことを

後に知る。



失業保険は

もらえるだけ

もらった。


期間ギリギリまで

職安に通う。


僕は職安の紹介で

転々と就職しては

辞めてを繰り返した。


兄と同級生だった人の

お弁当屋で1カ月くらい

働く。


職安で見つけたんだが

偶然兄の同級生だと

わかっただけだ。


僕の苗字が特殊で

兄と一緒だから

もしかしてそう?

と尋ねられたんだ。


その会社は

兄の同級生が息子さんは

専務さん。

息子さんの姉の旦那さんが

常務。


兄と同級生と知ると

常務は私に嫌がらせに

僕には出来ないことを

いろいろ言ってきた。


常務に呼び出されるのは

嫌だった。


どうも専務に敵対視していた

感じだった。



家族経営で

息が詰まった。


僕は初めは

弁当のラインに

働かせてもらってたが

事務所勤務になった途端

嫌になった。


現場が好きだったからね。

僕は。


ある日赤い色の

おしっこが出た。

血尿だ。


すぐさま

唯一の理解者だった

事務の担当の人に

相談した。


この人も親族では

あったが

少し遠いそう。

話のわかる人だった。



すぐさま病院に行った。

尿路結石という診断で

すぐさま手術したほうが

いいと言われた。


手術を理由に

弁当屋は辞めた。



血尿が出てからは

ほんと

腰の左側が

後ろからゴーンと

殴られた痛みで

座っていられない。


運転も辛かった。

なんとか運転して

病院に行った。



体外衝撃波破砕術という

レーザーで腎臓の石を

砕く手術が必要になった。


その機械は当時、

大学病院にしか

なかった。


僕は大学病院に

3日間入院した。


体外衝撃波破砕術は

大学病院では

腰のところには

支えがない

足と背中の上の方のみ

支えがある

台に乗っての手術。


手術前の説明は

一切なし。

心地の悪い体勢の

手術だった。


先生、いつまで

かかるの?

なんて聞くと

通常1時間コースだよ。

というお答えが。


聞いてないよー。


今ならありえない

対応と思う。



僕の泌尿器科の

先生は

大学病院の先生でも

あった。


手術の日、先生は

大学病院に来て

僕の様子を見に

来てくれた。

ありがとう先生。



また病院に戻り

診察してもらうと

腎臓の下の部分に

白い影がある。


卵巣のう腫だった。

良性だけど

手術をしないと

子供が産めないと

言われた。


手術することに

なった。



僕は引っ越してから

病気ばっかりしていた。



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