君たちはどう生きるか

 待っていたぜ宮崎駿!!!!


 楽しみすぎて、もういくつ寝るかと待っていた。会員特典で四日前には映画館のチケットが予約できたんですが、その時点で公開日全回満席状態。


 すごい。

 すごいよ宮さん。


 予告も宣伝も一切なし(Twitterはしてたけど)、映画の事前情報はタイトルと鈴木プロデューサーの「冒険活劇」というお言葉、そして謎の鳥のポスター一枚きり。きわめつけにパンフレットは後日発売(発売日は未発表)という「なんも知らずにとにかく観ろ!!」という徹底ぶり。


 それでも知りたいオタクはいろいろ調べちゃう、いろいろ推理しちゃう、なんかキムタクが声優で出るらしいよという噂とか、宮崎駿の子ども時代をやるんじゃねというどっかのインフルエンサーの予測とか。


 どきどきしながらジンジャーエールだけ買ってのぞむ観劇(映画館でバイトをしていた私は知っている、映画館にとって真に利益が出るのはチケット代ではなく飲食代だ! みんなポップコーンを買え!!!)いざ、尋常に!









 〜〜〜ここからはもう観た人だけが許される領域〜〜〜









 は、はじまった。




 ほうっ。

 はじまってすぐに気づく。これは……



 宮崎駿の子ども時代、きたーーーー!!!!



 太平洋戦争時代の、少年宮崎駿じゃないですか!


 すいぶんイケメンに描いたなおい! ちっちゃいアシタカじゃんこれ!!


 宮崎駿は子どもの頃、宇都宮に疎開していました。ちなみに父親は飛行機会社を経営していた、超ボンボン。うん、めっちゃ自伝的スタート。


 しかし現実なのかしらと思われるシーンもある。一人乗りの戦車の凱旋、あれってリアルなんですか? なんだか似ているけれどちがう世界線なのかな。魔女の宅急便も「戦争がなかった世界線の1980年代」って言われてますもんね。


 そして、ジブリの新作を心待ちにしていた人々がやたら見せつけられていた「ヤツ」があらわれます。



 そう、鳥です。アオサギです。



 アオサギ……えええ?!!


 お、思っていたより……なんか……奇怪だね?

(すんませんめっちゃかっこいいキャラかと思ってた)


 ていうかお前……鈴木さんだろ?

 宮崎駿を食い物にしようとして近づいた鈴木プロデューサーなんだろ???



 もう、そのあとはずっと感動しきりで。


 キリコさん、かっこいー、とか。

 うわーコナンのオープニングシーンきた――!

 しかも獲ってるの主やんけ――! とか。



「殺すのは私の仕事さ」



 めっっっちゃかっこいいな!!!!!



 映画鑑賞後、私まっ先に調べちゃいました。赤ちゃんを運ぶコウノトリって、元々はペリカンが置き換えられたものなんですってよ。


 はやおさん!!

 性格悪っ!


 いえ、それでいいんですよね、だってこれは悪意ですもの。


 クライマックスにかけて、私は漫画版ナウシカを思わずにはいられませんでした。きれいなだけの世界にきれいな人間が住む、それは人間とはいえない、


 人間とは闇の中でまたたく光だ。


 天邪鬼でへそ曲がりで頑固な宮崎さんが言いそうなことです。

 本当にお疲れ様です……。


 インコ王、ヴ王じゃん……。




 子どもに見せられるかしらという批評もあるようですが、どうなんですかね。

 脈絡もなくストーリーもあるようでなく、かつくるくると映像が切り替わる。


 私、これって不思議の国のアリスだと思うんですよね。またはリトル・ニモ。


 ええ、リトル・ニモも子どもの頃よく見ていました。ご存知かなー。すごいアニメがあるんですよ。あれ、本当は宮崎駿が参加するはずだったらしいです。大人になってから知りました。だからうちにビデオがあったのかも。


 とにかく、夢なんですよ。

 ベッドから落ちて目が覚める、そんな夢。


 そして私は、そんなとりとめのない夢の物語を、子ども時代に飽きもせず見ていたのだから、案外いまの子どもたちも、飽きもせず見るかもしれない。


「ポニョ」とか子ども好きだもんねー。


 まあ、千と千尋からこっち、宮崎さんの作るものって「なんかよくわからない」作品ばかりでしたから、ある意味想像通りです笑



 わかんなかったから、もう一回観にいくぞ!


 劇場で宮崎駿作品が見れるこの幸せを、噛みしめます♡

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