マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

 ハリウッド映画が好きと豪語するなら、当然アメリカンドリームを信じきっているかって?



 んなわけあるかいっ!



 映画を観れば観るほど、住みたくない国ナンバーワンになっていく国、

 それがアメリカ(紛争地帯をのぞく)


 そんな私のアメリカ観を作った張本人であるムーア監督がなんとびっくり。



 アメリカも捨てたもんじゃないじゃん!! と思わせてくれました。






 第二次世界大戦後、ろくに戦争に勝てなくなっちゃった。

 だから外国に行って個人的に侵略してくるわ。いいアイディアがあったら持ち帰りまーすw


 こんなコンセプトではじまるこのドキュメンタリー。



 イタリアには八週間の有給休暇が!

 フランスの給食はフルコース!

 世界一の学力を誇るフィンランドでは宿題がない!

 スロベニアの学生は借金がない!

 ポルトガルでは残酷な刑罰がない!

 ノルウェーではそもそも麻薬が犯罪ではない!



 日本でも「これを持ち込むのは無理だろ」と思っちゃうけれど、その国では「常識」。その国にもほかの問題はあるだろう。だけどいいんです、だってムーア提督の(あ、監督か)目的は侵略国の優れたアイディアを強奪してくることですからね! 無事侵略に成功した暁には、どんどん星条旗を立てていきますよー。


 何が「当たり前」で何が「不可能」なのか。

 そんなもん、本当は不確かでルールなんかない。


 一見「いやいや、あり得ないだろ」と思っても、長い目でみればどう? 本当はそっちのほうが、ずっとずっとみんなのハッピーにつながっていることって、たくさんあるんじゃない?? じゃあ、ちょっと頭を柔らかくして、取り入れてみない?





 ラストで、ベルリンの壁を壊したご本人と一緒に歩く。


 あのころは、この壁は永遠だってみんな思ってた。

 壁を壊すなんて不可能だって。

 でも壊れたのは一瞬だった。




 ああ、もう、いい!!




「ありえない」ってつっぱねる前に、まずはノミとハンマーでたたいてみようかな。


 意外と簡単に変わるかも。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る