少女戦争

Ｎｏ．2

まず、ここ千代浦学園と千代田学園が姉妹校なのは知ってるわよね？

この２つの学園は中等部の千代学園から出た生徒しか入学できない

そして、中等部の千代学園からは

千代田学園か千代浦学園以外の高校への進学は許されない

転校すら禁じられている

そして、ここからが本題。

千代浦学園と千代田学園に分けて何をするのか？

単刀直入に言うと「戦わせる」の

学園側の考えでは、中等部で仲良くさせ絆を作り上げ、高等部でそれをぐちゃぐちゃに引き裂くのだ

そして、戦いに破れた者…つまり敗者は脱落。ゲームオーバー。

つまりは退学

脱落した者はもう二度とこの学園に近づくことすらできないわ

でも、普通の学校で青春を送れる

脱落を望む者も少なくないのが現実ね

でも、この学校の権力は莫大

退学した生徒は将来がどん底確定

過酷な労働に低収入。夢なんて打ち砕かれる

どこにいようと権力で。

なぜ？

それは、「より強い心を作るため」

ふふ、こんな理由納得できるわけないわよね。私もそうよ…

でも、この学園になぜ、こんな大勢の生徒が希望して入学してくるのか

理由は実に簡単。

敗者は出世できないと言ったけれど

逆に勝者はこの学校推薦の…

俗に言う“いい仕事”に就けて

豊かな収入、安定した将来が確定される

それに目を光らせた親達は子供の意見なんか ちっとも気にせず、必死でこの学校に入学させるの

実に単純な世界だと思う

まぁ、事実なんだもの。しょうがないわ…

そして、私と瑞希が同じ学校だったことは不幸中の幸いだと思う。

でも、中等部で仲良くしていた友達は何人も千代田学園に行っている。

しょうがない。

自分の将来がどうなるかは高等部で、勝てるか勝てないか にかかっている。

もちろんわたしは勝ち組に行くつもり。

瑞希もね。

私は瑞希を捨てて勝ち組になんて行きたくないわ。

そんなことするなら、将来なんてどうでもいい。

親の期待も。

…瑞希と誓ったもの

２人で勝つんだ…ってね。