第2話 勧誘②
暗く狭い路地裏に彼女はいた。月の光に照らされた彼女の体はまるで女神が舞い降りたの如く神々しかった。
スラリとした体に白い肌、そして清楚の象徴とも言うべき長い黒髪。
そんな彼女の顔には不敵な笑みがうかんでいた。
そんな彼女が手に持っていた物が月の光に反射し光々しく光っていた。
刃物であった。
彼女は手に刃物を持っていたのだ。
ただ普通の刃物ではない。日本刀だ。
日本では所持が許されていない物だ。
彼女は法を犯してまで何をしたがっているのか。
そう。彼女は今まさに人を殺しに行こうとしているのだ。
大学のサークルで仲良くなった年上の男性をメールで呼び出していたのだ。
今まさに殺人が行われようとしているのだ。
二人が約束した場所に彼女は一歩、また一歩と足を踏み出す。
一歩、また一歩と進むたびに彼女の不敵な笑みは
どんどん増していく。
彼女の鼓動はどんどん早くなりそして彼女の気持ちは高揚していく。
その時だった。
落ちてくるはずのない1通の手紙が彼女の元に落ちてきた。
「なんでしょうかこれは?」
彼女は封筒を開け中身を確認した。
あなたは非常に優秀な才能の持ち主です。見事なキャラ作りにその常軌を逸した殺人への執着。見事なまでの殺人方法に1ミリ足りとも証拠を残さない器用さ。
どうですか?是非私共と一緒に楽しいお遊びをしてみませんか?
「ふふふっ。面白いですわ!是非やらせていただきましょう!」
彼女は大学生の年上の男性と約束した場所に行き素早く殺し、証拠を隠滅して支配人のいる場所へと向かって歩いて行った。
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