第17話

「モンスター狩りはどうでしたか?」


「ねぇ聞いてよ!ロバイルが斬って、私がトドメを刺すと言う作戦で行くことにしたの。そしたらね、こいつの剣マリアルばっかりとるから私がトドメ刺して残りのマリアルもらおうとしても全然残ってないの!酷くない?」


「いやぁ、俺はそんなことしてないぞ」


「はいこれ見て!この顔!これがロバイルが嘘ついてる時の顔だよ!覚えた!」


「まぁまぁサイクロそんなカッカカッカしなくても…」


「うるせぇ報酬泥棒!」


「いやそれはひど、うぅ、ひどく」


ほう、しゅう、どろぼー

俺はほうしゅう、どろぼう

僕はほうしゅう、どろぼー

アイ、アム、ア、ホウシュウドロボー


「もっと僕に力があれば!」


「厨二落ちしても無駄ですよご主人様」


「うわぁぁマジで強くなりたい!」


「お前の報酬泥棒ってやつかなり効いたみたいだぞ」


「まさか半泣きになるとは…。じゃあまた今からクエスト行きましょう」


「おっしゃぁぁおめぇら強いのぶち殺すゾォォ!!」


「自分のコンプレックすを直すためにサイコの地位にまでついたか」


「おっしゃゃクエスト受けるゾォォ!」


「ねぇバイブルファストの語尾がすごい怖いんだけど。怪物感あるんだけど」


「怪物級の怖さを手に入れたと思えば納得できますよ。ね?」


「あーなるほどそう考えてみればってやっぱわかんねぇよ!」



10分後俺たちが受けたのは、ヘファイムというモンスターの駆逐だった。


「火の眷属であるヘファイムは、まぁ言ったら火のゴームです。全体が火に覆われており、その温度は地球を日々照らしている太陽と同じです。つまり、だいたい6000度、かなりの防御力を誇る半神でも、火属性耐性などのスキルがついてなければゆっくりではありますが溶けてしまいます」


ゆっくりなんだ。6000度でゆっくりなんだ


「おれ強い!」


「この反応は初めてです。やっぱりこの人は変わってる ボソッ」


「おいバイブル今おれに聞こえない声でなんか言ったろ」


「いいえ、なにも言っておりませんご主人様」



まあまあの沈黙



「と、いうことで、


腑に落ちねぇ!!


「落ちなくてもいいじゃないですか」


「聞こえてんの?」


「今のだけですよ」


ホラーすぎる


「サイクロさんには水属性の神術攻撃、ロバイルさんにも水属性を帯びて斬ってくだい。そしてご主人様は、その、少しお耳を貸していただけませんか?」


ぉお?


「せいぜいモブにならないように頑張るんだな」


「イーヤァァァァ」


所変わって森の中


「ひどい有様ね」


「大体の木が燃えて木炭になってんじゃねぇか」


「いた!」


木々の間から少しだけ見えたヘファイムは予想以上に強そうだった。体長3メートルはあるだろう。3メートルといえば大体バスケットゴールの高さくらいだ(と、バイブルは行っていた)


「まず最初にサイクロさんが攻撃かつ視界を開かせるために神術を打ってください」


「ちょっと待ったぁぁあ!」


「いきなり大声あげないでよ 。バレたらどうするの?」


「こんなんでバレるわけ…


ヘファイムと目があった。



「フラグ立ちましたー」


「お前らかかれー!!!」


「「「えぇぇぇえええぇぇ!!」」」


走れ走れ走れ走れ俺!


いいかよく考えるんだ!

逃げちゃダメだ逃げちゃだめだ逃げちゃダメだ!


「バイブル!」


「はい!」


「水属性の俺でもだせる神術教えてくれ!」


「ウォールです!」


「ウォール!」


おお、水でできた球か、


ファストはウォールを顔に当て、視界を悪くさせて後、周りを回るように動きながら相手の体に確実に当てていった。


右のパンチが来るからしゃがんでそれと同時にウォールを打つ、左足の蹴りが来たらバックステップを取ってからウォールを顔面に打つ。よし、今だ。相手が蹴り終わったラグを狙う!思いっきりのウォールを胴にぶつける。


「核見つけたぞー!!」


剣を抜き取り相手の方へと走っていく、


「おりゃぁぁぁあぁぁぁ!」


剣を刺す


その瞬間、相手は止まった


「次だ次!!!」


「ファストがすごい怖い。本当に怖い」


「元人間の人ってあういうところあるんだよなー」


「俺も負けてらんねぇな!ファスト!」


「おっしゃロバイル勝負だ!」



〜帰り道〜


その日でファストのレベルは87まで達した。

ちなみにサイクロは95、ロバイルは117、バイブルは、 9000覇である。



「「「バイブルだけちげぇ!全てにおいてちげぇ!」」」


「なんだあの単位!覇ってなんだ覇って!」


「ってあれ、あそこで女の子が倒れてる!」


「なぁぁにぃぃ」


全速力ダッシュ!


「君、大丈夫かい?」


もちろんイケヴォ


「は、はい。一応自分で回復できるので…」


「あれ?君ってカフェ・ホープスの店員さん?」


おそらく俺たちが散々あんな言葉やこんな言葉をかけた女の子である。


「君、回復できるんだね」


「そうなんです。空飛んでたら落ちてしまって…」


なぜ俺のもとへ、落ちてこなかった!


「よし、君仲間になってくれ!」


これは運命だ。そう、ただ単に女の子が多くなって欲しいわけじゃない。うん、そうだ。そのはずだ。


「えぇ、と言われましても」


「今僕たちのパーティーには回復役がいない。ただ、君がいてくれれば!とても助かる!」


「お願いだ!頼む!」


「一度店長と相談してみます」



数日後


僕たちのパーティーの家(実はあるんです)の玄関がノックされ、開いた


「どうも皆さんこんにちわ、オーア・神無かんな・萌と言います。今日からよろしくお願いします!」


神無はにっこりと笑った


「萌え萌え!」

「ゆるふわ!」


「やめんかい!」


叩かれるファストとロバイル


神無はクスッと笑った

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