第14話

「ロバイル、そちらの様子はどうだ」

「地上に8体、木の上に5体のゾウルを確認」

「わかった。俺とサイクロで地上の方をやる。

ロバイルとバイブルで木の上の方をよろしく頼む」

「ファストさん、私戦えませんよ」

「え?」

「神導書はもともと詠唱や神法陣を記憶、そして記録するためのものであり、神術は使えません。もし私のようなものが神術を使えたらまあ最強ですよね笑」

いや笑じゃねぇーよ

え、じゃあこいつお荷物じゃん


「まぁ、多少の応戦はできますが」


そう言ってバイブルはブレスレットに手を当てた

ブレスレットが溶けるように変形する。銃だ。


「狙撃銃やショットガン、ミニガン、ロケットランチャー、ライフル、アロトオデン等、銃ならほぼ全部使えます」

最後のやつなに?


「ということで、木の上から私は狙撃することにします」


「お、おう」


全知とかいうスキルで全ての物事を知ってるのに神術1つも使えないってあいつインデ○ク○じゃね?


と、空から固形物が降ってきてファストの頭に当たった


あ、成る程。そこは触れちゃいけないんですね


文字どうり作者からのダイレクトメールである


「しゃ!お前らいくぞ!」

その声と同時に、地上に複数の神法陣が現れ、火が吹き荒れる。大小様々だが、大きい物に当たったゾウルは死んだ。

よし、俺は残ったものをやるか


敵のもとへと駆けていく


よく考えたらうちのグループなんでこんなに連携取れてるんだ?なんも打ち合わせしてねえぞ?


いや、まじで


そんなことを考えながらゾウルまで残すところ2メートルとなった


よし、狙いを定めて、


『この世界にいる生物はみな胸のところに『核』があり、そこを破壊できればイチコロです』


バイブルが教えてくれたことをする。それだけだ


そう、ただそれだけだ


そう、そう


敵の胸元3センチ間近まで刃がいき、もう切れるというところで、手が止まった


「 ファストさん!」

ダン!という音がする。敵の胸元が吹っ飛ぶ


血のようなものが飛ぶ。でも血よりは薄く、そして胸が吹っ飛んだわりには少ない。


そうだ、バイブルが狙撃したんだ


思わずバイブルの方を見ようとした瞬間、


「よそ見しない!」


顔に赤い液体がかかる


傾きかけた顔を正面に戻すと、敵が水で飛ばされた。

上半身だけ


また1人殺された


ああ、死んでる ほんとに


「ファスト!」


前を見ると敵が手を上げている


やばい、ぶたれる


やばいやばいやばいやばい


「スキル発動」



敵も少し動揺している


この瞬間に逃げなければ…


「せい!」


ギリッギリで逃げれた


「おい、そこのモブ逃げろ!邪魔だ!」

ロバイルが叫んでる


モブ?なんでこんなところにそんな奴が

ちょっと見てみたいけど…


「早く逃げて!」


サイクロも叫んでる

敵を見る


敵にはこっちが見えてない



スキル:モブ


前に画面でそう表示されている


「あれ、これ俺の画面だよな」

ひとまずそこから逃げる


いや待て待て待て待て待て待て待て、とりま鏡で確認だ


鏡で確認さしようとしてホーム画面を開き、気付いた。


名前が「モブ1」になっている

ステータスが全て50になっている

鏡を開く


顔がねえ


「なんじゃこりゃ!」


装備は全て初期装備、モ○ハンの最初のやつみたいな



銃声が止まった


「スキルを解除しました」


仲間のもとへと帰る


「お前どこに行ってたんだ?いきなり消えやがって。もう終わったぞ」


「あのモブは大丈夫ですかねぇ」


「まぁ大丈夫でしょ!」


明るく離すバイブルとサイクロ


その2人を見ながら思う




フッ


とんでもねえスキルを習得してしまったぜ、俺

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