第11話


〜宿舎の中〜

「ねえバイブルってどんなタイプの男の子が好き?」


おお!俺はもしかしてものすごいグッドタイミングでここに来てしまったんじゃないか?よし、聞いておこう。あくまで通ってる途中で奇跡的に耳に入っただけだ。


「え?私ですか?私が好きなタイプかぁ。優しくて、ちゃんと私を守ってくれる人かなぁ」


ふっつー。

まぁそんなもんか。以外とバイブルも好きとかあるんだな。


「へえー。私はねえ、勇ましくて、何事も恐れずにドーンとやってくれる人かなあ」


あ、こういんもんなんだ。


「じゃあさ、バイブルはファストのことどう思う?」


ビク!来たぞこれ!


「うーん、いつも私を見る目がちょっといやらしくて特に強くもないんであんま好きじゃないです。」


うそだろ!俺これからどういう感じであいつらと顔合わせればいいんだよ!気まずすぎるだろ!


「あー、それわかる!なんか目線がうっとおしいんだよねー」


うわあああああああああああああああああ!!!!!!!こんな世界いやだ!


「だってーファスト!」

「ってお前らここに俺がいること分かって言ってただろ!」

「だって面白いんですもの」

「まあちょっと本当の入った嘘ってやりやすいよね〜」

「でしたね〜。さあファストさん、次こそ初クエスト行きますよ〜」

「え、どこらへんが本当だったの?ねぇ、ねぇ!教えてくれ!改善するから!ねぇってば!」


落ち着けファスト、きっとこれは俺をおちょくってるだけだ。うん、そのはずだ。よな?よな?


「お、団長いたいた。おーい、団ちょうぶっ ファスト何をするか?」

「お前よく考えろ。団長に話しかけてクエスト行ったらまた俺たち長い間飛ばされるぞ」

「確かに。ここは副団長に話しかけましょう」

「それもそうだな。じゃあ行くか!」


「ちなみに副団長ってどんな人だ?」

「副団長は女性だよ!髪がキラキラしてて、とっても可愛いんだよ〜」


おー。萌え系か。そろそろこの物語にも一人や二人萌え系が必要な頃だ。丁度いい。


歩くこと20分


やっぱうちの団の建物でけぇ!読者のみんな!聞いて驚け!なんとうちの団の建物東京と同じ大きさだ!デカすぎるだろ!早くワープ覚えないと…


「あ、いたいた!副団長〜!」

「おや、サイクロじゃないか。それに新しく入団した奴らも」


え、嘘だろ。副団長小2じゃねえか。髪長!マジでキラキラしてるし。眩しいわ!


つーか マジのロリじゃん。ロリコンの方々、おめでとうございます!


「こ、こんにちわ」

「私の姿を見て動揺するか。まぁ元人だ。無理もない。ちなみに私は10世紀は生きてるぞ。姿で年齢を決めつけるなよ。年齢ならまだしも、精神年齢まで低く見定められた時の悲しさはハンパないからな」


10世紀!千年以上生きてるってこと?バ〇アじゃん!

「おい、私も少しは読心術は使えるぞ」

「すいませんでした」

「それに、そっちの神導書の方が私の数十倍長く生きてるようだしな」

「お前一体何者なんだ?」

「うふふ。ただただ遊んでたらこんなに時間が過ぎてしまってましてね〜」

「あー!!私もよくあります!」


だめだこの時間に対する感覚がわからん。


「さて、そろそろ本題に移ろう。お主たちは何をしにここまでやって来たのだ?私の予想ではクエストを受けに来たのだと思うのだが?」

「あ、そうです」


流石副団長。察しがよろしい。


「では一つ聞く。なぜ私なのだ?クエストなら技宝石から受けられるだろう」

「あ、そっか!その手があったわ」

「そういえばそうでしたね。何をしてたんだろう私ったら」

「全く。ドジっ子だなぁ」


笑う女子3人


いやちょっと待った。

ギホウセキって何?俺それ持ってないんだけど。なんか俺はぶられてる?俺ってこういうポジションなんか?そうなのか?嫌だ!!


「あれ、ファストさん、どうしたんですか?」

「なんだお前、技法石をつけてないじゃないか?」

「今さっき初めてその単語を知りました」

「なんだ、では私がつけてあげよう。ほら、手の甲の少し下を出せ」


言われるままにする。余談ではあるが、ここで初めてファストは血管がないことに気がついた。


うわー血管がない。なんかきもー


副団長が手をかざすと、青色の石が腕に埋め込まれた。


「おおう!気持ち悪!石が入ってる!!」

「慣れろ」

「それがあると自分のステータスを見れたり、いろいろな情報が見れたりと便利なんですよ。」

「へー。スマホみたいなもんか」

「でも、やっぱきもいな。あ、ありがとうございます」


「あ、ああ。まぁ頑張りたまえ。そう言えば自己紹介をしてなかったな。私は召喚・アダルタ・みくという」

「みくちゃんって呼んでいいですか?」

「殺すぞ」


アダルタの後ろには9つの神方陣が


「すいません!本当にありがとうございました!」


やばい!なんかやられる!いや、殺られる!ヤられるだったらなー


「ああいうやつってよくいるよな」



〜中央広場にて〜

「ハアハア、ハアハア、ファー。ハアハア」

「な、何キロ走った?」

「およそ130キロです」


技宝石が答える


「長!てかこれ使えるな」

「さあ、早くクエストを受けようぜ!」

「何でお前は息切れてないんだよ」

「いっとくけどこんくらいで切れるのここではありえないレベルよ」


まじか。半神おそるべし


「さあ、クエストクエスト♬」

「えーと、今あるクエストは

「こんな感じです」


技法石が宙に画面を映し出した


「おお!!!こういうの憧れてたんだよ!」

「元人は全員そんな感じのことを言うわ」


俺は普通だった


「こん中だとビトールですかね?」

「おいバイブル、そいつ弱いんだろうな?」

「ナイスチキン精神!」

「ええ、初心者向けですよ」

「よし、早速行くぞ!ワープだワープ!」

「了解。現地までワープします」

「よし!行け行け!!」


ワープする感じは新鮮だった。一瞬で目の前の風景が変わった。目の前には赤い、紅い、煮えたぎるマグマに囲まれた大きな物体が


「?」

「ファスト!これがビトールだよ!」

「普通はモンスターからちょっと離れたところに到着するようにするんですけどねー」



「てかこれですぎるだろ!ビル9階はあるぞ!」

「はい、その通り。ビル9階建てとほぼ高さわ変わりません」


ビル9階建てってアニメイト池袋店と同じ高さじゃねえか!


「よーし、初手は私が!」


と、サイクロが杖を構えた瞬間、


後ろから大きな刃が2つ飛んできた。


1つは縦にビトールにあたり、2つ目は横にビトールに当たった


しかし、その2つの青色の刃はビトールを突き抜けた。


「何だったんだ?」


ビトールはその瞬間倒れた

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