第7話
そういった後バイブルは神術を撃つためにかまえた。
俺も剣を構え、敵のもとへ走る。
剣はそこまで重くはないが、軽くもなく、今のファストにとってそれを振って戦うには丁度いい重さだ。そしてその剣が日本刀であるところにファストは魅(かれていた。
おー!!これめっちゃカッコいいじゃん!こういうの憧れてたんだよねー よし、ここで一回カッコいいところ見せて、バイブルちゃんおとしてやるぞ。
よし、ここだな。
剣を大きく回すために体をねじらせる。テニスや卓球のスイングと同じ感じで、三年間テニスをやっていたファストにとって一番しっくりくる体の動かし方だった。
敵までの距離がおよそ2mになったその刹那、
「ウォークア!」
目の前にいたはずの敵は突如現れた水流に押されはじき飛び、そのまま4、5mほど飛んだあと木にぶつかり死亡した。
後ろを見ればバイブルがもう一匹にとどめをさしていた。つまり、残りの敵数 0
あれ、俺結局何にもしないまま終わったぞ。さっき『おっし、まかせとけ!』とか言っといて、実際俺がしたことといえば、敵のところに走って行って、テニスのスイングしただけ。
「おい!誰だ人が敵倒そうとしているときに二度も横槍(よこやり)いれたのは!」
周りを見ても特に誰もいない。
「おーい、ここだよここ。そんなおこることかなぁ」
高台の上に一人女の子が立っていた。歳は15~17くらい。
「君名前はなんていうの?あとそこの女の子も。」
どんな術かは分からないが、こっちまで飛ぶようにやってきたその女の子が聞いた。
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