4.尺貫法から見る現在の長さ
参考書:イラストでわかるニッポンのサイズ
尺貫法とは、日本古来からある、はかり方や重さなどを表す単位である。
特に農業では畑の一面積を一反(いったん)と数える。
これも、尺貫法の単位である。
ここでは、参考とした本をもとに、農業で使いそうな長さ、面積、量あたりを説明したいと思う。
ー長さー
〇尺(しゃく)
尺とは、手のひらの長さを表す単位で、親指と中指を広げて伸ばした長さとも同じくらいである。
現在の長さで、20センチくらいであるが、歴史では30センチとなっている。
これは昔、20センチの商品を、30センチだといって、その分お金を得ようとした名残が関係しているらしい。
詳しい話は、参考にした書籍などに詳しく書いてあるので、ここでは割愛する。
農業では、畝幅を確認したり、植物の高さを測ったりと、いろいろなところで役に立つので、まず最初に覚えておいて損はない。
〇尺骨(しゃっこつ)
手首から肘(ひし)までの間にある骨の長さである。
現在の長さで、30センチ。
尺骨 -(ひく) 尺をおこなえば、10センチの長さが出てくる。
*歩幅(ほはば)
尺貫法ではないが、歩幅も農業では多く利用される単位である。
歩いた時、左右の足の間は、30センチくらいである。
ただし、現代人は背も高くなっているので、幅が40センチの場合もある。
一番良いのは、事前に自分の歩幅がどのくらいであるのか確認することである。
この、歩幅を利用することで、30センチ間隔で苗を植える時に、わざわざメジャーや30センチ区切りの道具を持ってきて測りながら、苗を畝に配置するといった手間を省くことができる。
また、歩くだけである程度の長さがわかるため、畝の幅や、長さ。
そういったものが、すぐに測れるので、正確な歩幅は重要な計測道具である。
〇寸(すん)
寸とは、親指の幅で、長さは2センチくらいであるが、これも尺と同じく歴史では3センチといわれている。
理由は、尺の”10分の1”が寸であったためである。
寸を使った農作業は、多くの場合、種まきで使うと思われる。
あと、”一寸の虫にも五分の魂”ということわざがある。
五分の分(ぶん)とは、寸の10分の1の単位である。
つまり、2センチほどの小さい虫でも、「その半分は魂でできている」という話である。
古い農業技術を覚えようとしている人は、ぜひこの一寸の虫たちも大事にしてほしい。
〇里(り)
里とは、やく1時間で進める距離のことをさす。
そのため、明確な長さは存在しないが、4キロから5キロほどと考えられている。
そのため、「一里(ひとさと)超えた場所にあるよ」という話であれば、最低でも5キロは歩かないと目的地にはつかないと考えたほうが良い。
ー面積ー
〇畳(じょう)
畳とは、日本人が寝る際に最低限必要な面積の大きさである。
その大きさは、歩幅で縦6歩(180センチ)、横3歩(90センチ)分くらいである。
ただし、畳(たたみ)は場所などによって大きさが違うので注意。
〇坪(つぼ)
坪とは、主に家などを購入する際によく聞く単位である。
面積としては、畳二枚分の面積に相当する。
なお、家庭菜園を行う場合は、最低でも三坪はあったほうがよい。
〇反(たん)
反とは、田畑を利用する際に、知っておかないといけない重要な単位である。
一反(いったん)は現在の10アール、1000平方メートルと同じであるが、歩いて外周が約300歩から360歩ほどの大きさと考えたほうが、分かりやすいかと思う。
また、一反は、一人が食べるコメ一年分を作ることができるといわれている。
ただし、昔の人は一人で三合は毎日食べていたというので、現在であれば、一家族分くらいと考えてもいいと思われる。
〇町歩(ちょうぶ)
町歩または町は畑の面積の一番大きい単位である。
ただ、”町”という言葉だと、長さを表す単位でも使われているため、ここではわかりやすい町歩で説明したいと思う。
この町歩は、反の10倍であるため、現在の1ヘクタール、10000平方メートルと同じくらいである。
歩数で言うと、3000歩から3600歩くらいの大きさである。
この単位を使うのは、大きな単位で畑を持っている北海道くらいである。
ー量ー
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