第26話 ゴブリン討伐②
勇人は大剣をかまえクイーンゴブリンへゆっくりと向かっていく。
「こいよ。デカブツ」
ガァァァァァ!
その態度を見たクイーンゴブリンは癇に障るのか大きく咆哮するとそのまま勇人へ飛びかかる。
そして拳を勢いをつけたまま振り下ろす
勇人はそれを転がって回避。地面をそのままクイーンゴブリンの拳が攻撃する。土煙が立ち勇人の姿が見えなくなる。そこへそのままもう一撃クイーンゴブリンが繰り出す。
「勇人!!来るぞ!!」
姿の見えない勇人に声をかけるディム。
「大丈夫だ、問題ない」
と、勇人が返事をした瞬間クイーンゴブリンの片腕が吹き飛び悲鳴が聞こえてくる。
グギャァァァ
「拳を振り下ろす勢いを利用して切らせてもらったぞ」
大剣に着いた血を払いながら勇人が言う。
「な、なんて強さだ…」
その異様な強さにディムは驚きを隠せないでいた。
グルルルルッ
クイーンゴブリンは怒り狂い咆哮する
ガァァァァァ!
クイーンゴブリンが叫ぶとクイーンゴブリンに魔力が溜まり始めた。
「な、何をする気だ」
ディムは膨大な魔力の量に思わず息を呑む。ディムが安全な場所にいるのにも関わらず距離を取ってしまうほどだ。
しかし、勇人は逆にクイーンゴブリンへ向かっていった。
「お、おい!」
勇人を制止しようとするディムの声を振り切り勇人はクイーンゴブリンへ向かっていく。
「何もさせない。一気にカタをつける」
勇人が地面を蹴りクイーンゴブリンの前に繰り出す。ジャンプし上から一気に切りつけようと大剣をクイーンゴブリンの頭上から振り落とした瞬間魔法障壁が展開され大剣をはじく。
「なにっ!」
ニヤリと笑いクイーンゴブリンは失った方の腕に魔力を移す。
すると、腕がボコボコという音をたてながら切られたところから生えてきた。
「なっ!」
再生するとは思っていなかったディムは驚きを隠せなかった。
そして勇人に拳が振り下ろされた。
「ぐぅ!」
大剣で威力を受け流そうとした勇人だが流しきれず吹き飛ばされてしまう。
グッグッグ
吹き飛ばした勇人のことを満足そうに見下ろした後、クイーンゴブリンは不吉な笑みを浮かべ魔力を溜め始めた
「くっ、まずいぞ勇人!あの魔力量は相当大きい魔法がくるぞ!次でトドメを刺そうとしてきてる…早く逃げなければやられてしまうぞ」
ディムは焦りながら勇人に告げた。
「いや。俺は逃げない」
しかし勇人は否定した。逃げられない理由があるからだ。
理由は一つ、この理由意外にない。
「妹がどこかにいるんだ…サラを…大切な妹をおいて行けるか!」
そう言うと勇人は立ち上がりマルチウェポンを変形させた。
「形は大砲…」
大砲の形を思い浮かべながら勇人は師匠の言葉を思い出す。
~~~~~~
「いいかい、勇人」
マッスルポーズをとりながら師匠は言う
「君にとっておきを教えよう!」
「いや、奥義とか既に教わってんのにまだとっておきなんかあるんですか…」
「まぁ、それは大人の事情と言うものだよ。それよりもとっておきだ!さっき教えた超筋肉の特性を覚えているかい?」
「ええ、確か自分の能力を3倍にする特性でしたね…それがどうかしたんですか?」
「今回はそれとマルチウェポンを使った応用編と言うところだな!」
「なるほど…それでどうすればいいんですか?」
「少し難しいが3倍にした能力の全てを大砲に変化させたマルチウェポンに込めるんだ!そしてそれをぶっぱなすだけさ!」
「なにそれ…」
~~~~~~
「(まさか、あのときのとっておきを使うとはな…)」
想いをはせながら勇人は大砲に能力を込める…
「喰らいな!これが筋肉流とっておき 全身全霊超筋肉全身全霊超筋肉筋肉砲フルマッスルキャノン筋肉咆だ!」
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