第13話 旅立ちの日に
カ〇ハメ破事件から数ヶ月後…
なんやかんやですべての筋肉流マッス流奥義はまだ完璧ではないものの基礎を習得していき修業を終えた勇人。レベルは28となっていた。
「うむ!これで基礎はバッチリ身についたな勇人少年!」
「うっす!ありがとうございました」
すっかり髪が伸びきってボサボサになっている勇人とデンティー。
「よくきついトレーニングに耐えてくれたよ!」
「ええ、本当にきついトレーニングでしたよ…」
そう言いながらデンティーの家の庭をみわたす勇人。大きな穴やわれた岩、そして折れている木が何本もあった。(主にデンティーが折ったものだが)
「(本当によく死ななかった…俺…)」
修業のあとを見て思う。
「勇人今からズブランダ山にこもるんだろう?」
「はい!とりあえず今はレベルをあげてその後魔央…じゃなくて魔王の所に行こうと思っています」
「そうか…レベル上げは止めないが魔王のところに1人では行かない方がいい」
真剣な顔でデンティーは言ってくる。
「そうなんですか…サラにも言われたんですけど…レベルが上がった状態でも行ってはいけないのでしょうか?」
「ああ…あそこは1人でいくべき場所ではない…もし行くのであれば仲間を集めパーティーを作るといいだろう」
「わかりました!レベル上げがある程度終わったら仲間探しながら旅をすることにします」
「うむ!そうしたまえ!そうだ一番弟子の君に私が使っていた特別な武器をやろう!」
そういうとデンティーは腕輪のようなものを、家から持ってきた。
「これは通称全自動武器選別機マルチウェポンと呼ばれていてあんまり流通してはいないんだが意外と数は作られている武器だ」
「どんな武器なんですか?」
「相手の不得意な武器を選んで勝手に変形してくれる上に操れるサイズや重さになってくれる更には自分が思い描いた武器にもなれる」
「へ~それは便利とゆーか、チートとゆーか」
「ただし強度はあまり高くない!強い魔具や高価な金属で作られた武器に勝てるほどではない…すべてをこなせる代わりにというところだな…最初はそれで十分戦えるだろう」
「わかりました!ありがとうございます」
早速勇人は頭の中でコインを思い浮かべる。そおすると腕輪がコインになる。それを筋肉砲マッスルキャノンの力を加えコインを弾いた。まるでどっかのビリビリ娘のように。
「超電磁砲ではないけど似てるような技はできたな…超筋肉砲ってとこか」
「なかなかの筋肉砲マッスルキャノンだったがコインにして放つ意味はあったのか??」
とデンティーが不思議な顔をして尋ねてくる
「いや、少し夢だったので」
勇人はそう答えて腕輪に戻った全自動武器選別機マルチウェポンを回収し言う
「ではいってきます!ありがとうございました」
「ああ!気をつけていってきたまえ!」
そう言って勇人はデンティーの家をあとにした。
「そうだ山に行く前にサラに行っておかないとな」
修業の時にも毎日勇人の所へやってきてはお弁当を持ってきてくれたり洗濯物をしてくれたりとデンティーさんと同じくらいに世話になったのだ。
山に行ってある程度レベルを上げて旅に出るからもお帰ってくることはないだろう。報告をすべく勇人はサラのいる家へ向かう。
「サラ~いるかー??」
扉を開け呼びかける勇人。
「はーい」
パタパタと足音が近づいてくる。
「お前…その格好どうしたんだよ」
勇人の前にいるサラは旅の準備を済ませてあるサラがいた。
「どうしたんだって私も行くんだよ!」
「は?」
訳が分からないという顔をした勇人にサラが更に言う。
「デンティーさんに全部聞いたの!そんな危険な旅お兄ちゃん1人で行かせるわけないでしょ!」
「えーー!!」
勇人の絶叫と共に魔央改め魔王の元へ向かう旅が始まろうとしていた
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