第11話 弟子入り
「まったくもう!まったくもうだよ!まったくもう」
「す、すまん…」
頬に真っ赤な手形を残し、土下座で謝っている勇人。そんな勇人に仁王立ちをして先程から同じことを何回も言ったり変な日本語を連呼したりしている。
「なんでお兄ちゃんはこうデリカシーっというものがないのかな!普通ノックくらいはするでしょ!?」
「だって部屋がお前の部屋だって知らなかったんだよ」
「だとしてもさ!だとしてもだよ、なんであのタイミングなのかな!なんでよりによって着替えの時に入ってきちゃうかな!」
真っ赤な顔で勇人をせめ立てるサラ。余程着替えを見られたのが恥ずかしいらしい。
「いや…それらたまたまとしか言いようが…」
しぼみながら仕方ないという説明をする勇人。
しかしそれがかえって火に油を注ぐ結果となってしまったらしく
「たまたま!?着替えの時に偶然部屋に入ってくるとかどんなラブコメ主人公なんだよ!!1回死んで!」
と叫ばれ、また頬に思いっきり平手を食らう。サラさんキャラ変わりすぎじゃね?死ねはダメだよ死ねは。
「いたたた…」
2回殴られた頬を抑えながら勇人は前回きた村外れの方を訪ねていた。
その理由は「HAHAHA!よう勇人少年!またこんな所まで何の用だい?また倒れだすんじゃないだろうな?HAHAHA」
陽気な筋肉声マッスルボイスを響かせながらデンティーが出てくる。
「どうもデンティーさん。今日はあなたにお願いがあってきたんだ。」
「ほう…なにか覚悟を決めた男の声だねぇ…」
何かを感じたのかそう言ったデンティーはキラリと目を光らせていた。
「わかった…話を聞こう…。まずは私の家に来るといい」
そういうとデンティーは奥にある家に向かっていった。
「お、おう」
返事をして勇人も駆け足で追いかけていった。
勇人は家の中でデンティーに事情を説明した。
魔王に会いたいためレベルが必要なこと。山に入ってレベル上げしたいこと。それをやるのにもレベルが必要でここで学んでレベルを上げたいということ。
そして妹は最高で最強ということ。
「なるほど…つまり君は私のような筋肉まっするな男になりたいということなんだね…」
「違うから!一言もそんなこと言ってないから!」
「HAHAHA!冗談だよHAYATO君」
「(その割には目がまじだったんだが…そして久しぶりにローマ字で呼ばれた気がする)」
冷や汗を書きながら勇人は苦笑いを返す。
「と、とにかくデンティーさん頼みます!俺に力をください!俺を弟子にしてください!」
必死にデンティーに頼み込んだ。
「1人の男にここまでお願いされて断れるわけがなかろう。その魂しかと受け取ったぞ少年!教えよう私の筋肉流マッスリュウを」
とか師匠ぽいことをいって弟子入りを認めてくれたデンティーさん。明日から俺の修行が始まることになった。
「てゆーか筋肉流マッスリュウって…ネーミングセンスが…」
ぼそっと勇人が呟いたのは内緒である
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