第8話 妹との差
「魔央が魔王…?」
「(もしかしたら、こっちの世界にいるかもしれないのは思ったがまさか魔王をやっているとは… 。いや確証はないんだ。赤の他人という可能性とある…どちらにせよ1度魔王に会ってみないとな。)」
サラからもらった情報をもとに今後の予定を組み立てていく勇人。
「よしじゃあ魔王のところに行くか」「え!?」
さっそく実行に移していこうと思っていた勇人の発言にサラは驚いた声を上げる。
「なにいってるの!?お兄ちゃん弱いんだから魔王のところにつく前に死んじゃうよ」
「まじか!?」
自殺まがいのことをしようとしていたことに勇人は冷や汗をかいた。そーなのだこの世界では愛しき妹は悪しき魔王なのだ。気軽に会いに行けるわけがないはずだ。
「ちなみに、今の俺のレベルってどれくらいだったっけ??」
おそるおそるサラに聞いてみた。嫌な予感しかしなかった。
「んー。村人の平均レベルが10くらいだから…お兄ちゃんレベル5くらいだね」
「レベル5!?100がカンストとしてか!?」
「カンスト?って何かわからないけど私の聞いた話では148とかの人もいたらしいよ…」
「ひ、148だと!?」
遠い…遠すぎるぞ
「ちなみにお兄ちゃんが会おうとしている魔王マオはレベル151らしいよ」
「あいつ化物かよ!!」
今まで同居していた妹はとても遠くにいた。まさかの妹が異世界チート系の俺TUEEEE主人公だったとは。
「そうか…じゃあしばらくはレベル上げだな…」
といってもあと146もあげるのは厳しいだろうな…。
「どこかレベルが上がりそうな場所はないか??」
「うーん…ここからだとズブランダ山が一番近いかな」
「ズブランダ山?」
「ほら、ここからでも見えるよ。あそこには魔獣が多く住んでるらしいよ」
「へー…俺が最初に見た山じゃないか」
「ほえ?」
サラが不思議そうな顔で勇人をみた。
「いや、何でもない…」「(あんまり俺が異世界の人間だと思わせない方がいいな…)」
「よしじゃあそこ行くか!」
「あ…ちょっと待って…」
「ん?なんだ…」
ズブランダ山に向かおうとしていた勇人をサラが袖を引っ張って止めた。まてよ何故止める。なにか道具をくれるのか?それともまた…
「ズブランダ山も平均レベル25くらいだからお兄ちゃんがいったらすぐ死んじゃうよ…」
「またか!」
やっぱりかぁぁ。そんな感じしたんだよ。さっきもやったぞこのくだり…
「じゃ、じゃあ剣術とか体術とかそれこそ魔法とか!教えてくれる人はいないのか?」
「うーん…魔法は別のとこで教えて貰った方がいいとして…体術だったらデンティーさんに教えてもらえばいいと思うよ!」
「なるほど…そのデンティーさんってどこにいるんだ?」
ひとまずはその人に剣術や体術を教わりレベルをあげた方が良さそうだ…
「?」
何を言っているんだ…という顔のサラ
「どうした?デンティーさんの居場所を聞いているんだが…」
「どこっていったってさっきまでデンティーさんと一緒にいたじゃん」
「……」
デンティーってあのオール〇イト的な話し方の筋肉男か!!
そういえば山上や笹川、望月もこっちに来ているのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます