第12話:謁見
王との謁見が、着々と時間の経過と共に、宵の明星となった時には、傭兵の者五人に率いて到頭、王とのご対面する機会がきた。「王、いえっ父さん。お久し振りです」と会釈をした。「ふむ。お前がここへ舞い戻るとは、思っても見なかったがのぅ。何故に、私との対話を試みたのだと渋面の顔つきであった王でした。「私は、父さんの法定を改める為に、来ました」と直球に話した。「改める?何故に法を改める必要がある?」と又しても顰めっ面な顔で伺う。「どうして、民衆を縛る様な定めをするのです!貴方は、間違っています!」と私は、王に真顔で話した。
「何を縛るという様な法律を定めたのではない!村は勿論の様、廃村して、新たなる町として造改するのは、発展していく上で、今後の為にもだろうに、梁上君子が出て来た今は、条定をしなければならない。戦をも止めなければならぬ」と当然の顔つきをして、話をした。
「それは、間違っています!確かに、非戦や梁上君子の者を廃除するのは正しいと思います」と私が真顔で下を向きながら話した途中で王が話した時に、顔を上げた。「それならば、何も阻止する事などない筈だ」と王は、苦笑いした。「王は、町村の民衆をどう思いなられているのですか!?」と怒鳴って、私は、正々と話した。「民は、王家の法定に従わなくてはならない。民の為に、行った事だ」と王の隠された顔が出た。
「そうですか…非常に残念です。私は、この王城から退いた意味が段々とわかってきた気がします。王の考えに相違であって、法を定める者が私でなければいけなかったのだ」と悲しい顔で話した。「ならば、どう改めるというのじゃ。私の定めに振れなど生じない」と正しい様な口調で話した。それは、どうも私にとっては、腑甲斐無い思いを立たす様だった。「王は、残酷過ぎます…」と残念そうに言った。「何を?侮辱な言い分は、何たる者じゃ!こやつを城外へと追放しろ!」と傭兵に命じて、私は、抵抗をしても傭兵五人では、勝ち目がなかった。哀れにも、真夜中の城外へ出されてしまった。私は、とても悔しく思った。私は、トボトボと歩いて帰った。空を見上げると、髑髏に塗れ、暗黒な闇夜に陥った気持ちで村の方へ敏捷で姿を町から消し去るのであった。姫の室の窓からは、悲しげな面持ちで追放された私を見る姫であった。それは、姫にとっては、甚しく悲痛感を感じてしまうのであった。
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