第4話:村の使命

父さんと私が村に戻って来れた時には、夜明けだった。

翌朝、臨時に、村人達が集い、父さんが小さな木材の台に上って、口頭で喋り始めた。私は、村人と同じ所に混ざって立っていた。

「皆さん、朝早くから呼び出し集合して下さった事に侘と感謝を致します」と緊張な面持ちで大声に陳謝をした。

「村長さんが、戻って来られるのを待っていましたので、頭を下られるのは…」と一人の村人が言った。「そうか?…私は、先日、皆に伝えた通り、息子と共に城へと出向き、王との謁見を果し、王から告げられた事を、村人、つまり皆に話さねばいけないと思い、緊急で集ってもらった事だ」と真剣に語った。 「ここ最近の城内や町村の権限を握る人にのみ、伝え、そして物騒である事、条定が結ばれた事、新法が作られた事を個々に述べ続けて来たという。まず、第一に物騒である事柄は、城周辺で偽装をし、城内の財を梁上君子が溢れ出て来ている。城内には、厳しく設備が施し、厳重極まりないと申されていた。」と父さんは、熱くも、戦略の様に語り口調だった。

「第二に、条定が結ばれた事柄は、我々村の人間にも関わる事だ。町村の非戦協定条約が結ばれ、各国に戦を全面禁止が定められ、平和を遂げるべきだと申され、争いを行った者、直処刑が罰せられると申す」と今までに何百回とも争いが行われていた事を、食い止めるべきだと王は、考えたのを父さんは、語っていたが、これが王の策略だとは、誰にも知る者は、いなかった。

「第三に、新法が作られた事柄とは、村を廃し、町への移行を強制に命じられた」と父さんは、気を落とし、昨日の時よりも老けてみえた。王の告げられた事が信じられなかったのが脳裏を廻していたのだろう。

勿論、村人は、反論を起し、王への怒りが上げられた。村を一生懸命に作り上げてきた先祖様と村人自身にもあるからであり、決して村を廃村にする訳には、いかなくなるのは当り前だと考えがあるから反論をぶつけた。

しかし、村長にぶつけても、それが決して行うべき事だとして戻って来た訳でもなく、考えた事でもないからどうしようも村人達は、静んで、申し訳ない心持ちだけが募るのだった。廃村、それは、本当に王が望む事なのか、本当に実行しなければいけない事なのだろうか、余りにも一方的の見方にしか思えなくて仕方なかった私であった。

父さんは、村人を家へ戻る様に言い、少し落ち込み気味になってしまった父さんの後ろ姿を見ているのがとても淋しく、切なく、自尊心が見えてしまった。

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